ロシアでは勉強するときに鉛筆を使ってはいけない

今は少し変わったかもしれませんが、両親が学生だった頃のロシアでは、勉強といえば、「塾ではなく学校でするもの」という意識が強くあり、学校で良い成績をとることが各家庭で特に重視されていました。そのため、私自身、両親の教育方針により、大学受験のために塾や予備校に通わせてもらえないなかで、学業で優秀な成績を修めることが求められていました。

ベロスルドヴァ・オリガ
提供=ベロスルドヴァ・オリガ

また、当時のロシアでは学校に入学すると、各生徒には「宿題ノート」というものが渡され、生徒の授業時間外の学習時間は全て宿題ノートにより学校、さらには両親によって管理されます。そのため、私自身、勉強しなさいとは直接は言われないものの、何をその日勉強したのかといった点は両親に毎日聞かれたものです。

そのうえボールペンを用いた学習が義務付けられています。生徒は宿題を提出するときも、学校でノートを取るときも、試験を受けるときも、ボールペンを使うのが当たり前です。そのうえ、一字でも間違えると、一からそのページ全体を書き直さなければならず、間違っても消しゴムで一字消すということができない緊張感の下、ロシアの学生は勉強しています。

そのため、音楽を聴きながら勉強をすることはわが家では御法度。むしろ、倹約家で真面目な両親であったこともあり、複数のアルバイトを掛け持ちしながら、学業に対しても情熱を注ぐことが求められました。

勉強を始めた頃は、このような教育方針がつらかったこともありますが、毎日コツコツと同じ学習ルーティーンをこなしていくことで、いつしか勉強がだんだん楽しく思え、今ではこのような厳格な教育方針で私を育ててくれた両親には大変感謝をしています。

仕事と勉強はどうすれば両立できるのか

さて、前置きが長くなりましたが、これから数回にわたり、私が実践してきた次のような工夫を紹介させていただきます。

・仕事と勉強を両立させて結果を出すための勉強法
・楽しく飽きない自学自習のコツ
・実は似ている、資格試験と外国語の効率的学習法

第1回目の今回は、仕事と勉強との両立という観点から、忙しい中で確実に結果を出すための工夫についてです。

以下は司法試験を具体例に説明を進めますが、私自身、TOEFLや簿記といった他の勉強にもそのまま用いている勉強法です。仕事をしながら、資格試験やスキルアップのため勉強をされている方々のお役に立つことができましたら幸いです。