エコと現代アートのコラボが、ニッポンをV字復興に導くか――。

東芝が出展した「LEDアート」。“水のカーテン”が無数のLEDによって様々に表情を変化させる。
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東芝が出展した「LEDアート」。“水のカーテン”が無数のLEDによって様々に表情を変化させる。

4月17日にイタリア・ミラノで閉幕した世界最大の国際家具見本市、ミラノサローネ。世界の2000社以上が出展したのだが、とりわけ注目を集めたのが、日本企業のLED照明だった。

3年前、欧州市場参入を機に出展を始めた東芝のブースには昨年の3倍以上の来場者があった。なぜか。それは、消費電力の少なさや寿命の長さなど、性能を前面に打ち出すのではなく、そうしたメリットを、現地の建築家集団による「LEDアート」(写真)を通して来場者に訴えたからである。そのほうが「LEDの持つ潜在能力や未来感、可能性を示すことができる」(東芝・広報)のだ。同社は、ルーブル美術館の広場や中庭を中心に計約4500台のLED照明を無償提供しているが、今回もアートを顧客との“コミュニケーションの道具”として使った形だ。東芝同様にパナソニック電工なども、やはりLED×アートのコラボ作品で出展。こちらも大盛況だったという。

LED照明は日本企業が世界シェアトップ。さらに飛躍し、「日本の省エネ技術は自動車だけではない」ことを世界に上手にアピールするためには、LEDが小型化や薄型化が可能で、デザインの自由度が高い特徴を生かすべきだ。同広報は「LEDという日本が世界に誇るエコプロダクトをもっと知ってもらい、復興に貢献していきたい」。

福島第一原発事故の影響で、海外では日本製品に対する過剰反応が続いている。しかし一方で各国は国家プロジェクトで、LEDを街路灯や信号機に採用し始めている。今、「アートな省エネ照明」を突破口に、世界の人々に改めて日本製品の質の高さを知らしめることができれば、次世代の「あかり」は日本の未来も明るく照らす“救世主”になってくれるかもしれない。