「始めよければ終りよし」というがスピーチも同じこと。柳井正、孫正義、前澤友作……名経営者の話術から話の掴み方を学ぶ。

落語と同じ冒頭の話の重要性

世界的に有名な講演会である「TED Conference」をはじめ、私はこれまで数多くのスピーチを聞くなかで、魅力的なスピーチは共通して導入部分に工夫が凝らされていることに気づきました。ここでは代表的な5つのテクニックを、名経営者のスピーチを例にご紹介していきます。

時事通信フォト=写真

▼「掴み」の達人に学ぶ5つの法則(写真左から)
柳井 正 ファーストリテイリング会長兼社長
[距離を縮める]
私のことをより年寄りにしていましたが(笑)、本当は1949年生まれです。大した違いはないです。


孫 正義 ソフトバンクグループ会長兼社長
[問いかける]
戸籍の住所っていうものを、そこに生まれた由来みたいなものを、気に留めたことはありますでしょうか?
高田 明 ジャパネットたかた創業者
[衝撃的な数字や事実を投げかける]
ルンバは高いでしょう? でも、きょうは3万円を切りますから。
前澤友作 ZOZO社長
[マイストーリーで欠落を語る]
高校時代、入学式で、みんな普通に黒のローファーのなか、1人だけ赤のニューバランスのスニーカーを履いていて浮いていた。
スティーブ・ジョブズ アップル共同設立者
[タイトルやテーマを語る]
きょうは君たちに、私の人生から3つのストーリーを話します。たったそれだけ。大したことじゃない。