最悪で懲役20年!加速する飲酒運転の厳罰化

SMAPの草彅剛氏が泥酔し、公然わいせつ罪の現行犯で逮捕された事件で、警察は家宅捜索まで行った。「たかがお酒の失敗で……」と驚いた人も少なくないだろう。

厳しい対応に至った理由には、警察官に対して暴れたこと、騒ぎ方が尋常でなく薬物の影響を強く疑われたことが考えられる。

また、警察からすると社会の耳目を集める事件を手がければ手柄になる側面もある。これは芸能人に限ったことではない。高級官僚や一流企業のエリートサラリーマンが公園で素っ裸になり大騒ぎしていたら、社会の耳目を集める事件となりうるだろう。

こうしたケースでは刑罰のみならず、草彅氏と同様に社会的な制裁をも受けることになる。とくに社会的な立場のある人は、「たかが酒の失敗」で厳しいペナルティを科せられることを自覚しておくべきだろう。

ケンカで相手にケガを負わせると傷害罪となる。初犯で相手のケガが軽微なら罰金や不起訴で済むが、前科の有無やケガの程度次第では重く罰せられる可能性もある。

さらにケンカの仲裁にきた警官に反抗的な態度を取り、肩でも突き飛ばそうものなら公務執行妨害で逮捕される場合もある。

飲み屋の看板を壊すようなケースは器物損壊。これは物理的な破壊だけでなく、心理的にモノの効用を損ねた場合も対象だ。たとえば料亭で高価な器に放尿したら、「壊してはいない」といっても心理的にもはや使用できないため、器物損壊罪とされる。

酔って気が大きくなり、周囲の女性にセクハラを働くと、強制わいせつ罪や迷惑防止条例に問われる。部下の女性と飲んでいるうちに気分が高揚してキスを迫り、相手がやめてと言っているのに強引に舌まで入れようものならとんでもない結果を招く。

事と次第によっては10年以上もムショ暮らし!「飲酒5大リスク」に注意せよ
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事と次第によっては10年以上もムショ暮らし!「飲酒5大リスク」に注意せよ

近年、わいせつ行為の量刑は重くなり、強制わいせつは6カ月以上10年以下の懲役に処せられる。もはや「酒の席での過ち」では済まないのだ。

飲酒運転も厳罰化の1つ。危険運転致死傷罪が新設(2001年)され、飲酒運転で人を死亡させると15年以下の懲役となる。

飲酒運転の車に追突されたRV車が海に転落し、幼児3人が死亡した福岡市の事故では、福岡高裁が懲役20年の判決を下した(09年5月15日)。お酒で人生を棒に振るとはまさにこのことである。

普段まじめに生きている人が酔っぱらい、隣の人をポカリと殴り鼻血を出させた、という程度なら大抵は罰金で済むか不起訴になる。だが、相手が大ケガをした場合などには警察に連行され留置された後、時に裁判所に勾留請求される場合がある。勾留が認められると最長10日間身柄を拘束され、会社へ内密にしておくことは困難だ。勾留が長引けば、軽い罪でも「ひどい犯罪をした」と誤解される恐れもある。

警察に留置されると48時間以内に検察へ送検され、検察官は身柄を受け取って24時間以内に裁判所へ勾留請求を行う。回避するには逮捕後、できるだけ早く弁護士に依頼して示談を進め、検察官や裁判官に勾留請求しないよう働きかけることだ。