イギリス人を魅了する日本食の強さとは?

久しぶりにロンドンに行ったら、日本食が大変なことになっていた。

ワガママは1992年にロンドンに1号店がオープン。イギリスの代表的な日本食チェーン店だ。(AFLO=写真)

街のあちらこちらに日本食を提供するレストランや店があって、しかもその「引き」が凄いことになっていたのである。

たとえば、私がケンブリッジ大学に留学していた20年くらい前に何度か訪れた日本料理店「ワガママ」の店舗数が増えていた。

日本人にとってはちょっとドキリとする店名だが、イギリス人はクールに感じていたようだ。

街のあちらこちらに「ワガママ」がある。ある店舗に入ると、ほとんどの客はイギリス人だった。ラーメンや餃子、焼きそばといったメニューを、みんな美味しそうに食べている。箸の使い方も器用だ。

これも、私が留学していた頃に時々行っていた回転寿司屋さん、「ヨー! スシ」もあちらこちらに増えていた。

店内には謎の日本語が貼られ、マグロやエビ、サーモンといったおなじみのネタに加えて、見たことがないような不思議なネタが目の前を回っていく。

寿司だけでなくて、いろいろな料理が注文できた。「カツカレー」や「とんこつラーメン」もあった。

周囲を見ると、日本人はお客さんにも店員さんにも1人もいない。不思議な空間に寿司が回り、時折、謎の日本語のアナウンスが流れている。どうやら、イギリス人は、そのような風景を魅力的だと感じているらしい。

カツカレーが美味しいものだという認識はイギリス中に広がっているようで、「カツカレーがいかに美味か!」と褒め称えている記事を見かけた。それだけでなく、「親子丼は悪魔的に美味しい!」と書いてある文章も読んだ。