重要なのは、あなたの性格がどちらのタイプに近いかを見極めたうえで、適した戦略に沿った行動を取ること。自分が「戦略的オプティミスト」に近いなら、失敗を恐れずに挑戦回数を増やすことを心がけ、「防衛的ペシミスト」に近いなら、事前の準備に時間をかけ入念な段取りや計画を心がけましょう。

防衛的ペシミストだからこそ自分を変えられる

ちなみに、私も性格的に完全に「防衛的ペシミスト」です。

ものごとに対して、根拠なく「大丈夫でしょ」と思えることがないので、何ごとも1つずつ納得がいくまで調べ、試し、取捨選択しながら段取りを立てていきます。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/anyaberkut)

調べれば調べるほど、比較すればするほど安心するので、昔から「DaiGoは変わったヤツだ」と思われてきました。ただ、その積み重ねがあったからこそ、今こうやって科学的根拠に基づいた様々なジャンルの本を出すことができていると言えます。

正直、「将来、こんな自分でありたい」と目標を思い描き、今の状態になるまで10年かかりました。逆に言うと、10年間自分を変化させるプロセスを歩み続けられたのは、不安で仕方ない「防衛的ペシミスト」だったからです。

ものごとをネガティブに受け止めがちな人に対して、「ポジティブになってトライ&エラーを繰り返そう!」とアドバイスしてもあまり意味がありません。遺伝子が規定している傾向なので、後天的に変えることは難しいからです。

日本人の大部分は防衛的ペシミストなのですから、準備やスケジューリングを含めた正しい段取りや計画の方法を学ぶことで、目標の成功率を高めることができるのです。

挫折を計画していない

しかし、私たちは何度となく、ものごとが計画どおりに進まない経験をしています。

表向き「よくあること」と平気な顔をしていても、自分で決めたことが果たせなかったことに対して落胆し、自己嫌悪に陥ることもめずらしくありません。

というのも、私たちの心には「計画したことは達成させたい」という性質「一貫性の原理」があるからです。計画倒れは、自分との約束を破ったことになり、気持ちを落ち込ませます。しかも、その傾向は入念に計画を立てる慎重な人ほど、強くなるのです。