2009年6月4日(木)

50歳夫婦で2980万円、40歳で3250万円赤字!?

「住み方とお金」全見取り図:いざ「終の棲家」へ!

プレジデントフィフティプラス 2009年1月15日号

著者
紀平 正幸 きひら・まさゆき
東京FPコンサルティング代表、多摩大学大学院客員教授

1941年、東京生まれ。個人のファイナンシャルプランニングをはじめ、テレビのコメンテーターや講演、執筆活動を行う。

東京FPコンサルティング代表、多摩大学大学院客員教授 紀平正幸 構成=山下知志 撮影=熊瀬川 紀
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終の棲家を考えるのは60代後半から

課題が2つある。

一つは、定年後のライフスタイルを2つの時期に分けることだ。

現役世代が老後のライフスタイルを考えたとき、イメージするのは海外のリゾート地にある瀟洒な住まいや、緑に囲まれた地方ののどかな場所であることも多い。だからといって、定年後すぐに自宅を売って住み替えようなどと考えるのは絶対にやめてほしい。

海外や地方に住んだとしても、子育てをしたわが家を懐かしみ、戻りたい気持ちが募ることが多い。その地での生活に馴染んでいたとしても、老いが進むほどに望郷の念が強くもなる、しかし、自宅を売っていたら戻れない。

そこで、60、70歳は定年後のアクティブな10年間と位置づけ、例えば、この10年間は自宅を賃貸にする。これならフローも生み出せる。そのうえで、海外や地方での生活を楽しむスタイルにしておきたい。

終の棲家をどこにするかは、60代後半から70歳ごろになって次第に明確になってくる。

したがって、40代、50代からそれを考える必要はないし、定年後ただちに選択することもない。終の棲家を考える時期は自然と訪れるので、最後は誰と、どこで、どのように暮らすかはそのときに考えればいい。

また、健康であるならば、バリアフリーなどのリフォームもことさらに急ぐ必要はない。老後のリフォームとは、段階的に老化していくものを補うものなので、早めに改修しても追加のリフォームが必要になることも多い。これでは経済的に無駄だ、老後を暮らすためのリフォームは、本当に必要になったときに行えばいい。なお、マンションは構造的にバリアフリー化しにくいので、住み替えの際には、建物の構造をきちんと調べておくことだ。

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