2016年3月11日(金)

P&Gジャパン新社長「厳しい目」を持つ日本の消費者に挑戦

判断意見:P&Gジャパン代表取締役社長 スタニスラブ・ベセラ

PRESIDENT 2016年2月15日号

村上 敬=構成 水野浩志=撮影
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私が仕事をするうえで重視しているのは対話です。組織とトップのコミュニケーションがうまくいかないと、トップは右と言っても、組織が同意せずに左に向かうことが起こりえます。そうならないように、一緒に働いてくれる人たちとは、相手の話に聞く耳を持つ関係をつくっていく必要があります。

P&Gジャパン代表取締役社長 スタニスラブ・ベセラ氏

じつはその点、就任前は少し心配していました。トレーニングの中で、日本人はすぐに打ち解けない、会議でもうつむいてばかりだということを聞いておりましたので。

ところが実際に日本に来てみると、みなさん非常にオープンに話してくれます。当初は質問が少なかったのですが、「質問してくれないなら私のほうから聞きます」といったら、いろいろと質問もあがってくるようになった。いまのところ外国人社長だから対話しにくいと感じたことはありません。

これまでさまざまな地域の市場を経験してきました。アメリカやヨーロッパで営業畑を歩み、2005年からはアフリカを担当。ナイジェリアは厳しい市場でしたが、4年間で売り上げを4倍に拡大させることができました。

どの市場にもそれぞれ特徴がありますが、日本の市場は、想像どおりだった点と、少し違っていた点があります。私のかつてのボスは、P&Gジャパンで務めた経験があり、彼から日本の市場の特徴についていろいろ聞いていました。たとえば、日本の市場では品質が重要であること、そして消費者が非常に厳しい目を持っているということは、まさに聞いていたとおりでした。

一方、驚いたのはイノベーションの重要性です。私たちは比較的裕福で、自分がいいと思うものを積極的に手に入れる消費者を「ワンプラス」と呼んでいますが、日本のワンプラスは革新的なアイデアをとても重視している。これは想像以上でした。

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