2016年2月4日(木)

小学校から毎日発明! 特許案2万超の異端児【1】 -対談:NejiLaw社長 道脇裕×田原総一朗

田原総一朗の「次代への遺言」

PRESIDENT 2015年12月14日号

村上 敬=構成 宇佐美雅浩=撮影
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2000年におよぶネジの歴史を覆す「緩まないネジ」。経済産業省の支援事業に選ばれ、海外からも問い合わせが相次いでいるという。開発したのは、10歳で小学校を自主休学した異色の起業家だった――。

ネジの耐久試験で試験装置を破壊

【田原】道脇さんは、緩まないネジを開発されたそうですね。これまでのネジとは、どこが違うのですか。

NejiLaw社長 道脇裕氏

【道脇】従来のネジはボルトのネジ山とナットの内側を密着させて、その摩擦力で緩みにくくしていました。ただ、衝撃や振動が加わった瞬間に離れるので、少しずつ緩みます。従来のネジは螺旋構造なので、締めていくと押し返す力が働いて、結局は緩むのです。絶対に緩まないネジをつくるには、螺旋構造を捨てて、摩擦ではなく機械構造的に締結する必要があります。それを形にしたのが、「L/Rネジ」です。

【田原】具体的にどういうことですか。

【道脇】普通のネジは、ナットを右に回せば奥に入り、左に回すと外れますよね。L/Rネジはもう1つナットがあって、普通なら外す方向である左方向に回すと、2つ目のナットが逆に奥に入る構造になっています。つまり右回転すれば最初のナットが奥に入ってキツく締まる。左回転すれば最初のナットは外れる方向に動こうとしますが、2つ目のナットが奥に入るため、ナット同士がぶつかって動かなくなる、というわけです。

【田原】1本のボルトに、違う動きの2つのナットが入ると。

【道脇】そうです。L/Rネジは螺旋をやめ、独立したネジ山が断続的に続く構造になっています。さらにネジ山の斜面に工夫をすることで、方向の違う2つのナットを組みつけるようにしました。

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