2016年1月13日(水)

「普通の国」になるか、「特別な国」のままでいるか

塩田潮の「キーマンに聞く」【19:後編】川端達夫(衆議院副議長)

PRESIDENT Online スペシャル

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信頼を回復するまでに10年はかかる

【塩田潮】「1強多弱」の政党状況が続いていますが、2016年夏の参院選、次期総選挙を見据えて、選挙を通し政権交代可能な政治勢力をどうやって再現するか。議会政治と政党政治の機能を考えると、国民にとっても大きな関心事ではないかと思います。

川端達夫氏(衆議院副議長)

【川端達夫(衆議院副議長)】安倍さんや自民党がやっている政治は一つの考え方であるのは当然ですが、どの人に聞いても、それに対してもう少し人間や弱者などにウェートを置いた側の政治勢力が必要では、と言うと思います。ですが、向こう側とは違うというだけで集まるのはダメで、大きな共通の認識や旗の下に集まらなければならない。

とにかく「小異を捨てて大同に」と言い、その場合の「大同」が、手段である政権交代だけ、選挙に勝つだけでいいということが、民主党が政権を取るのに歩んできた道、政権を取ってうまくいかなかったことの大きな背景だったと思っています。小さいままではダメで、力を合わせて選挙に勝とうというのはいいけど、何のために、何をするために、どういう国をつくるために、ということを大きな共通認識として持たない限り、それは烏合の衆で、いつかボロが出る。もめる。結果的に国民の期待を裏切ることになる。

それは民主党の人はよく考えていると思う。だから、一緒になるためには、この人たちは何を考えている人で、あっちの人と一緒なのか違うのか、という点がまずあって、こっちの側なら、手順がいろいろある。望むらくは参院選までにということで、今、民主党と維新の党が政党間レベルで共通政策のすり合わせをやっている途中だと思います。

国会での可能な部分の共闘、統一会派の結成、次に選挙協力、あるいは候補者調整と相互支援と進み、ここまできたら一緒になりましょうかという局面となります。手間暇かかるけど、途中を省略して先に進むと、いっときいい目にあっても、必ずしっぺ返しがあり、前よりも悪くなるというのが、私が民主党で10年ほどやってきた経験です。

イギリスの労働党は政権に復帰するのに17年かかった。その後、野党になり、今度、いつ政権に復帰できるのかというと、次とか次の次ではないと思う。私は、民主党があれだけお叱りを受けて野党になり、もう要らないと言われたけど、国会などの活動を通じて、民主党もいたほうがいい、多少は役に立つと思ってもらうように信頼を回復するのが次の場面だと思います。ところが野党になった次の総選挙が2年後で、早すぎたから、そうならなかった。

地道にいろいろな局面で政策を提案しながら、国民から、もう一回、政権をやらせてみるかという声が出るまで、あと3回、総選挙が必要でしょう。10年かかる。10年後に政権に戻るんだと思って、腹を括って、そのために今、何をすべきか。これが要ると私はずっと言っていますが、すぐに政権に戻りたくなる(笑)。

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