2015年12月21日(月)

失敗経験の「受け入れ方」で人間の格がわかる

得する習慣、損する習慣【40】

PRESIDENT Online スペシャル

著者
古川 武士 ふるかわ・たけし
習慣化コンサルティング代表取締役

古川 武士

日立製作所を経て2006年独立。「習慣は第二の天性」をモットーに、社員研修・コンサルティング・個人向けセミナーなどをおこなっている。著書に『30日で人生を変える「続ける」習慣』『新しい自分に生まれ変わる「やめる」習慣』(いずれも日本実業出版)など。

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習慣化コンサルタント 古川武士=文
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思考習慣を変えると、失敗が怖くなくなる

「失敗が怖くて、動けないんです……」

新入社員のAさんは「自分の先輩や上司は本当に仕事ができるんです。自分はついていけるのか不安で。毎日怒られてばっかりだし……」と悩んでいました。

こういう場合、あなたが先輩だったらどうアドバイスしますか。

「失敗を恐れるな! 失敗は成功のもとだ」

よく聞くフレーズですが、成功・失敗という価値観に縛られるのは実は正しくありません。成功・失敗ではなく、「思考の転換」がストレスや恐れを軽減してくれるのです。

今回は、根性論ではなく科学的に思考習慣というアプローチで、悩みにアドバイスしてみようと思います。

(1)2極化思考から全体思考へ

まず、「失敗」「成功」、もしくは「うまくできた」「できなかった」というのは二極化思考(2つに1つで判断する)であり、偏りがあることに気づくことから始めましょう。

プレゼンテーションで失敗をしたと落ち込んでいるAさん。初めてのプレゼンで質問に対する回答がよくできなかったので、上司にも「もっと練習が必要だな」と言われたのです。上司は励ましのつもりだったのでしょうが、Aさんはこう感じました。

「今回のプレゼンは失敗だった」

しかし、どんな経験にも「うまくいったこと」と「改善した方がいいこと」が含まれているだけなのです。失敗か成功かは総論であって、どんなに成功だと思っている経験にも改善点はあるし、失敗だと思っていることの中にも「やって良かったこと」が眠っているはずです。感情論ではなく、冷静にプラスとマイナスを整理して改善を考えることが有効です。

例えば、次の3つの質問を自分自身にしてみてください。

・今回やって反省点・改善点は何ですか?(マイナスの整理)
・今回の経験でうまくいったこと、やって良かったことは何ですか?(プラスを5つ発見)
・次回、どんなことを試してみようと思いますか?
(行動の整理)

ここまで考えれば、極端な二極化思考から抜けて全体思考になっていきます。ポイントは失敗と捉えている経験の中に良かったことを5つ強引に発見すること。そうするときっと視野が広がります。

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