2015年12月18日(金)

ラグビー人気拡大の要諦はピッチの充実にあり

スポーツ・インテリジェンス【第41回】

PRESIDENT Online スペシャル

著者
松瀬 学 まつせ・まなぶ
ノンフィクションライター

1960年、長崎県生まれ。早稲田大学ではラグビー部に所属。83年、同大卒業後、共同通信社に入社。運動部記者として、プロ野球、大相撲、オリンピックなどの取材を担当。96年から4年間はニューヨーク勤務。02年に同社退社後、ノンフィクション作家に。日本文藝家協会会員。著書は『汚れた金メダル』(文藝春秋)、『なぜ東京五輪招致は成功したのか?』(扶桑社新書)など多数。

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松瀬 学=文
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過去最多集客の名勝負

日本相撲協会の故・北の湖理事長は大相撲の人気回復は「土俵の充実」にあると言い続けていた。ラグビーも同じである。空前のラグビー人気の拡大は「ピッチの充実」が一番だろう。やはり人気と試合内容はリンクする。国内最高峰の『トップリーグ(TL)』の試合を見て、つくづくそう思った。

「お客さん、多かったですね」と、東芝の冨岡鉄平監督は漏らした。12日の東芝×パナソニック(秩父宮ラグビー場)である。TLのリーグ戦過去最多の2万138人が押しかけた。

「(観客が)多いなあ、と感じる瞬間は、バックスタンドの角が埋まっているときです。そこが空いているときは、もうひとつ、この試合は注目されなかったのかなって。埋まっていると、試合に関心を持っていただいたのだなって思います」

観客が入れば、選手たちのモチベーションも高まる。東芝には、日本代表主将のフランカー、リーチマイケルやスタンドオフの廣瀬俊朗、ロックの大野均ら、パナソニックにはフッカー堀江翔太やプロップ稲垣啓太、スクラムハーフ田中史朗ら、合わせて9人ものジャパンが出場し、からだを張った。

このほか、東芝のフルバック、フランソワ・ステインやセンターのリチャード・カフィ、パナソニックのスタンドオフ、ベリック・バーンズやセンターのJP・ピーターセンら、南アフリカ、ニュージーランド、豪州の代表経験者が、世界トップクラスのプレーを披露した。何より視野の広さと判断力が光った。

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