日本のテクノロジー産業は、中国や韓国、台湾などのメーカーに対して競争力を失っていると言われるが、こと電子部品業界ではその指摘は全くあたらない。

2014年の電子部品の生産額は21兆5230億円(JEITA推計)。その中で日本勢は約40%のシェアを占める。素材から部品を作る力や長年かけて積み上げてきた技術力は海外他社に追随を許さず、高いシェアによる量産化に近年の円安も相まって、コスト競争力はさらに高まってきている。その中でも、独自路線で伸びているのが日本電産だ。

注目ポイントは3つ。まず、同社の主力事業であるHDDスピンドルモーター(ディスクを回転させるモーター)市場縮小が懸念されていたが、安定化の動きが見えてきたこと。2つ目は、自動車車載向けモーターの拡大。車載事業を第2の柱とすべく、経営資源を注いできた成果が実りつつあり、今後大きな成長が見込まれる。最後は永守重信会長が主導するM&A戦略。直近でも、自動車電子制御ユニットを手掛けるホンダエレシスや車載用ポンプメーカーの独GPMなどを買収したが、今後も大きな案件があると見て期待している。

業界では、村田製作所も「村田なしでは作れない」と言われるほどスマホ関連で存在力を高め、業績も好調だ。TDKはコンデンサなど受動部品が構造改革を通して収益性が改善しており、ロームは自動車向け半導体の需要拡大で業績を挙げている。

日本の電子部品に対するグローバルの信頼性は非常に高い。高い国際競争力を維持していくだろう。