2015年7月7日(火)

部下のやる気を上手にコントロールするには?

PRESIDENT 2014年9月29日号

著者
遠藤 成 えんどう・せい
フリー編集者

出版社を経て独立。運動とは無縁の人生だったが、40代後半にランニングにハマり、フルマラソンの自己最高は3時間42分。一番好きなランニング小説は『遥かなるセントラルパーク』(トム・マクナブ)。

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遠藤成=文・撮影
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脳は褒め言葉に弱い

個人で働いている人は別として、会社の仕事の多くはチームで取り組む。そこには仕事が速い人もいれば遅い人もいる。上司の管理能力が問われる場面だ。

「一番大事なのは上司が自分の脳を部下に押し付けないこと。脳はみんな違うのですから、それを見極めたうえで上手に付き合うのが大原則。職場というのは異脳種交流の場なのです」(本郷赤門前クリニック院長 吉田たかよし氏)

極端な言い方をすると、部下は平等に扱うな、と諏訪東京理科大学教授 篠原菊紀氏は言う。

「一人一人を平等に扱うのは人としては正しいけれど、個体差があるので、部下が今、何に対してやる気がわくのかを、ちゃんと把握できているかどうかが重要。新奇性の強い部下には新しい仕事を与えて、スケジュールも短く設定して、さっさと仕上げさせる。損害回避傾向の強い部下には最初の段取りはつけて始めやすくしてやるとか、パフォーマンスが上がるように対応を変える」(篠原教授)

部下のやる気をコントロールするのに欠かせない叱咤激励。たいがい褒めると成績が落ち、叱られると成績が上がる。でもそれは単なる平均回帰という気もするが、どうなのだろう。

「褒められると反応するのが線条体系。叱られたときに活動するのが扁桃体などの恐怖反応系。叱ると褒めるを比べると、叱るほうが効きます。ネガティブなほうが脳に約3倍残りやすい。ただし、副作用も大きい。管理をするうえで、部下を壊さないことは大前提なので、副作用を最低限に抑えることが優先されるので、バランスをとるためには一度叱ったら、その3倍くらい褒めないといけない」(篠原教授)

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