2015年6月25日(木)

一流大学生に人気、地方中小企業の「17種類採用法」

PRESIDENT 2015年6月29日号

著者
井上 佐保子 いのうえ・さおこ
ライター

慶應義塾大学文学部卒。通信社、出版社勤務を経て、2006年独立。企業の人材育成、人材マネジメント、キャリアなどをテーマとして、企業事例、インタビュー記事などを多数執筆。人事・人材育成分野の書籍ライティングも手がけている。

ライター 井上佐保子=文
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わが社だけに合う人材を選び抜くピンポイント採用

今、採用市場が揺れている。景気回復に伴って、大手を中心に企業の採用意欲はますます高まり、2016年卒の大卒求人倍率は1.73倍と売り手市場化が進んでいる。一方、経団連の指針により、採用活動は例年より3カ月遅い3月スタートとなり、就活のピークは8月になる見込み。もはや、従来通り横並びの採用活動をしていては期待する人材が採用できない、と各社の採用担当者は危機感を募らせている。

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三幸製菓 2016年新卒採用プロセス

そうした中、地方にありながらも独自の採用を打ち出すことで、リクナビなどのいわゆる“就活ナビ”を使わず、国内外から優秀な人材を集めることに成功している地方企業がある。

「雪の宿」「チーズアーモンド」などで知られる新潟の米菓メーカー三幸製菓だ。おせんべいに対する愛を語る「おせんべい採用」、新潟出身者以外が新潟好きをアピールする「ニイガタ採用」。勉強一筋の学生向けの「ガリ勉採用」、最終面接まで一度も会わず、スカイプで面接をする「遠距離就活」。三幸製菓が打ち出したのは、これらのユニークな選考方法から自分に合った方法を選び応募してもらう、その名も「カフェテリア採用」だ。

現在進行中の16年卒の採用では、独自の採用スタイルがさらに進化している。メールアドレス入力だけの「日本一短いES(エントリーシート)」でエントリーすると、「35の質問」という独自の適性検査へのリンクが送られてくる。これに回答すると、「おとまり採用」「考えな採用」「わんこ採用」など、17種類もの選考方法から、応募者に合った数種の選考方法を会社側からお勧めされる、というものだ。

厳しさを増す新卒採用市場において異彩を放つ三幸製菓の「採用イノベーション」はどのようにして生まれたのか。そこには、採用難時代を生き残るヒントが隠されていた。

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