2015年6月16日(火)

経営者は「大ボラ」を吹くべきか

孫正義が出題、思考力を磨く設問

PRESIDENT 2011年3月7日号

大塚常好、小澤啓司、原 英次郎、宮内 健、村上 敬=構成
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孫正義氏がこれまでに経験したタフな場面をケーススタディの形で完全再現。
あなたは正しい判断を下せるだろうか。

Q. 経営者は「大ボラ」を吹くべきか

30年前、創業した頃のソフトバンクの顧客数の単位は「何千」で、売り上げの単位は「何千万」だった。それが、今では「何千万人」「何兆円」という規模に拡大した。では、これから30年後はどうなるか。A案は、株式市場の冷笑を集めないように、手堅い目標を示すにとどめる。B案は、世界全体で「何十億人」「何十兆から何百兆円」という単位でビジネスを手がける理想を打ち上げる。
【A】信用を失うので避ける【B】「数字入りの大ボラ」で自分を追い込む
(正答率50%)

「30年後、時価総額世界トップ10 200兆円へ!」

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時価総額を10年で4~5倍に

2010年6月25日の株主総会で、僕は新30年ビジョンを発表しました。時価総額を現在の約100倍の200兆円にする。同時に、資本などで提携関係にある企業を、現在の800社から5000社に増やす。

200兆円? 5000社? おいおい、ずいぶん大風呂敷を広げたな。大ボラではないのか。そんな声も聞こえてきそうです。しかし、これは大真面目。本気で目指すつもりです。

08年度の連結売り上げは2.7兆円超でした。10年ほど前、ADSL事業を開始した頃に、3000億円もの累積赤字を出し、株主総会でも、「もう理屈はいいから株価を上げろ!」と大変お叱りを受けました。株価が100分の1になり、1000万円で買った株券が10万円の価値となってもなお、「信じているから、頑張れ」と励まされたこともありました。

「何としても歯を食いしばって頑張る」

その思いでどん底からまた這い上がって、何とかここまでこぎつけられました。09年度の営業利益でいえば、ソフトバンクは国内で3番目でした。

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