[バー] ふらて

――一人の夜は、文化匂い立つ飴色の穴ぐらへ

「ふと、隣で顔や名前を知っている人が飲んでることに気づいたりしますが、飲むときって無名も有名も関係ないんですよね。当たり前のことだけど、そういうのが僕はなんかおもしろいです」

●東京都新宿区新宿3-9-10 大谷ビルB1 TEL/03-3354-5147 営業時間/19:00~26:00 日曜・祝日休 全30席 カード不可

すらっと伸びたカウンター席(20席)は、女性ひとりでも馴染みやすいようにと造られた。一般客にまじって、音楽、映画、出版、写真など業界関係者も数多い。竹中直人監督『東京日和』ではロケに使われたこともあり。

1.「厚揚げ」(700円)には、ネギ、生姜、大葉、なめたけのトッピング。ボトルキープの一番人気は芋焼酎「小鶴くろ」(4700円)。写真はしりあがりさんのキープボトル。
 2.こちらはボブ・マーリーなどのイラストが入った常連さんのキープボトル。
 3.ふらて名物「変態たまご焼き」(700円)は、刻んだ鷹の爪の量で辛さを調整できる。初心者は2本程度から。
 4.コンビーフの香りが食欲をそそる「じゃがいもしょうゆ炒め」(700円)。ほかに、ベーコン、ウインナーもあり。
 5.「鶏梅巻き」(800円)は、具だくさんで栄養十分。サニーレタス、蒸した鶏胸肉、大葉、梅、きゅうりを海苔で巻いている。

[立ち飲み] 富士屋本店

――創業130年の桃源郷で、 仲間と大いに盛り上がる!

「立ち飲み屋が好きでわざわざ韓国まで遠征する弟に『兄ちゃん、いい店があるぞ』って教えてもらった。事務所の忘年会でも何度か使わせていただいてます。驚くほど安く、混沌の魅力を感じます」

●東京都渋谷区桜丘町2-3 B1 TEL/なし 営業時間/17:00~21:00(LO) 日曜・祝日・第4土曜休 席なし(約100人収容可) カード不可

130年の歴史を誇る老舗立ち飲み屋。看板娘で女将のヨシエさん(写真中央)は勤続24年の大ベテラン。原則、値上げいっさいなし!

1.「金目鯛の煮付け」(400円)は、表メニューにはない本日のおすすめ品。店員さんに臆さず聞こう。
 2.「宝焼酎」(2合600円)+ホッピー(200円)がお酒の定番。烏龍茶やウコン茶(ともに1リットル350円)で割る人も多いとか。「きゅうり漬」(200円)、「マカロニサラダ」(200円)、「マグロブツ」(350円)。
 3.ハムとマヨネーズでキャベツを包んで食べる「ハムキャ別」(300円)は、ボリュームたっぷり。ハムは特撰級で採算度外視の一皿。
 4.「げそ天」(250円)をはじめ、アジ、イカ(ともに400円)など、揚げ物は刺し身でも食べられる新鮮な食材を使用している。しりあがりさんおすすめの一品は「ハムカツ」(200円)。

(文・構成=小檜山想 撮影=工藤睦子)