まだ暑い日が続いています。この時季、気になるのが頭の臭い。脂性のお父さんはもちろん(?)、子供の頭も「結構くさい」と臭いを気にするお母さんは少なくありません。

その原因は、「シャンプーで髪だけ洗って、頭皮の汚れが落とせていないこと」と話すのは、日本毛髪科学協会認定の毛髪診断士で美髪アドバイザーの田村マナさん。田村さんは6000人近くの毛髪や頭皮を診断してきましたが、その中で頭皮まできちんと洗えている人はわずか数パーセントだったとか。となると、お母さんも人ごとではないのです。

「頭皮には汗腺が多く、さらに皮脂腺は顔のTゾーンの3倍もあります。皮脂腺から分泌される脂が毛穴に残ったままだと、汗やほこりなどと混ざり合って思わぬ臭いを生み出します」

シャンプーの語源はヒンディー語でマッサージなのだとか。つまり、シャンプーとは頭皮をしっかり洗って刺激をし、血行促進をするという意味です。しかし、ほとんどの人はそれができていないため、頭皮から髪に栄養が行き渡らず、女性でも薄毛に悩む人が増えているそうです。

そこで、正しいシャンプーの仕方を教わりました。

まず、髪の毛は表面だけをぬらすのではなく、1~2分かけてお湯で頭皮までぬらして予備洗いをします。長い髪は持ち上げて、手のひらを頭皮に当ててお湯をためて、パシャパシャと洗います。これで髪や頭皮についた脂が浮き上がり、毛穴も開きます。

次にシャンプーを手に取り、地肌に直接つけます。このとき、毛の流れに逆らってつけるのがポイント。襟足から頭頂部というように「下」から「上」に向かって手ぐしを通します。頭頂部からつけても、髪に阻まれてシャンプーは地肌に届かないのです。

そして、洗うときも毛の流れに逆らって、下から上へと小刻みにもむように動かしていきます。洗う指の強さは、テーブルに置かれたコピー用紙を軽く動かす程度。ゴシゴシと強すぎるのは、こすっているだけでマッサージとは別物です。むしろ頭皮にダメージを与えかねません。

最後に、予備洗いと同じ要領で、お湯でしっかり洗い流しましょう。

また、シャンプー選びも大切です。

「洗浄成分が1種類よりも3~5種類くらい入っているほうが、いろんな汚れに優しく効きます。1種類だときつ過ぎる場合もあります。配合成分や特性はメーカーに問い合わせれば教えてもらえます」

――女の髪の毛一本千人の男をつなぐ、と女性の魅力を例えたことわざもありますが、美しく匂い立つ髪には日ごろのケアが大切なのです。

(教える人:田村マナ(美髪アドバイザー、エル・ド・ボーテ代表))
【関連記事】
おかずを増やしたら、子供が賢くなる!(前編)
できる子の家で読まれている本50冊
「100点取れて、エライね!」がダメな理由
ファストフード、コンビニ、中食……何がよくて、何が悪いのか?
実はカンタン「怒らない技術」10のコツ