2014年9月25日(木)

これからの「牛丼業界」の話をしよう

一流のマーケッターとB級グルメライターが大激論!

PRESIDENT 2014年10月13日号

著者
大高 志帆 おおたか・しほ
ライター

大高 志帆ライター歴7年。同志社大学経済学部卒業の独身アラサー女子。ビジネス誌と女性誌の二足のわらじを不器用に履き分ける。好きなモノはピンクとリボンとサンリオキャラ。最近ハマっているのはスマホゲーム「Candy Crush」。悩みはfacebookにあまり「いいね!」がつかないこと。

執筆記事一覧

大高志帆=取材・構成 岡本凛=撮影 時事通信フォト=写真
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すき家に浴びせられた「ブラック企業」批判、吉野家のミスター牛丼・安部修仁氏の引退。牛丼業界はいま、岐路に立たされている。当代随一のマーケッター金森努氏とB級グルメライター唐仁原俊博氏が大激論を交わした。

ブラック返上なるか、すき家の反転攻勢

ゼンショーHD 小川賢太郎会長兼社長はブラック批判返上を誓う。(時事通信フォト=写真)

【唐仁原】私がまず指摘したいのは、牛丼は日本人にとって最高のグルメだということ。日本では歴史上2回「食の革命」といえる出来事が起きています。1度目は明治維新で牛肉食が始まって、日本人の寿命は飛躍的に延びました。2度目は太平洋戦争後、パンやパスタを食べるようになって、今度は肥満が増えました。要するに、牛肉を食べれば寿命が延び、米食なら太りにくい。このことは多くの管理栄養士が指摘しています。経営の神様・稲盛和夫さんも孫正義さんも牛丼好きとして知られていますが、早く食べられておいしい牛丼はビジネスマン必食といえます。

【金森】なるほど。たしかに私も「頑張るぞ」というタイミングでは必ず牛丼を食べます。ビジネスマンにとってのソウルフードであることはたしかでしょう。ちなみに私は吉野家のオーソドックスな味が好きです。

【唐仁原】私はチルド方式を採用した「プレミアム牛めし」の松屋です。冷凍からチルド方式への転換はセブン-イレブンでも採用されましたが、外食産業の主流になるのは間違いない。吉野家は他の牛丼屋に比べてちょっと味が濃い傾向があります。すき家はパサパサした肉が好きな人におすすめです。

【金森】同じ牛丼屋でも「おいしい時間帯」ってありますからね。やっぱり店の回転がいい昼の時間帯が一番。人通りの多い繁盛店も外れがない。

【唐仁原】稲盛和夫さんの好きな吉野家有楽町店も繁盛店ですね。経営の神様は牛丼への理解が深い。ただし、マニュアルをちゃんと守る吉野家名駅太閤通口店のように、どんな時間帯でもおいしい例もあります。しかし、深夜にワンオペ(1人)でレジも調理もしていたら、マニュアルが守られないケースは増える。体調を崩してすき家を辞めた人に取材したことがあるんですが、1人で夜中に店を開けていると、うっかり寝ちゃって呼び鈴で起こされることがあるそうなんです。私は、夜中のすき家に入って疲れきった店員がいたら「頑張れ」と声をかけていました。

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