サッカー選手はスパイクですべてを管理され始めている。

アディダスは昨年11月にトップアスリートをサポートするmiCoach Elite Systemを発売。心拍センサ、加速度センサなどさまざまなウェアラブルセンサを搭載し、プレーヤーのパフォーマンスをスパイクに仕込んだ端末などで把握。個人だけでなくチーム全体の状態が把握できる仕組みだ。こうした商品が一気に市場に出回り始めている。

シューズの中にセンサを収納するアディダス社の商品(アディダス社HPより)。

ウェアラブルセンサとは、常時身につけるセンサのこと。「日々の活動を記録するライフログの研究が以前盛んに行われたが、昨年、製品として多数登場した。背景に、スマートフォンの普及がある」と東海大学講師の竹村憲太郎氏は話す。スポーツや医療用で商品化が進んでいるが、「1つのセンサではつまらない」とジャーナリストの本田雅一氏は言う。あるデータに他のセンサのデータが結びつくことで価値が生まれるからだ。「たとえば電車に乗った情報と電車のセンサに基づく情報が紐づいて、『空いている他の車両に乗ったほうがいい』という判断が可能になる」(本田氏)。

データをつなげる際の課題は2つ。1つ目は、「公共機関や、個人のプライバシーにかかわるデータの利用をどこまで許すかという問題」(本田氏)。

2つ目は、標準化の問題だ。Google、ソニー、Appleなどが主導権を争っているが、ITジャーナリストの箱田雅彦氏は「社会インフラとの連携サービスを実現するためにも、通信技術などの基本的な部分については標準技術の採用によって囲い込みをしない選択が求められる」と語る。