「書棚を見れば、その人物がどんな人であるかわかる」と言われる。投資の世界で成功を収めた人たちは、いったいどんな本を読んできたのだろうか。サラリーマンや元サラリーマンを中心に、5人の読書歴を紹介する。
速く歩くだけで前向きになれる
“自分を動かす”本をバイブルにしている投資家も。不動産投資家の星野陽子氏が挙げてくれたのは『自分を思うまま動かす』(桑名一央著)だ。
「社会人になって1~2年目の頃。何事にも怖気づくタイプだったので、自分を変えたいと思い手にしました」(星野氏)
例えば、前向きに生きるノウハウとして「25%速く歩きなさい」と書かれている。ココロとカラダは繋がっているから、日頃からスタスタ歩けばアクティブで前向きな気持ちになれるという理屈だ。
「効果はてきめん。毎朝『今日は何人抜かした、勝った!』と積極的になりまして。何度も読み返しているので、こんなにボロボロになってます。これ2冊目なんですけど」(星野氏)
不動産投資を始めたのは、義父の影響。元夫はユダヤ人、義父は不動産投資で財を成した人物だった。
「私もやりたいと思って、本を読んだり、セミナーに参加して勉強しました。逢坂ユリさんの『夢と幸せを実現するお金のつくりかた』には、同じ女性ということで、大いに勇気づけられました」(星野氏)
とはいえ、何千万円もの借金だ。銀行の審査は厳しく、事業計画のプレゼンをするも、けんもほろろにつき返されてしまうこともままあるそうだ。そのたびに挫けそうになるが、「そんなときはまた『自分を思うまま動かす』を読み返すんです。私はできる、負けないぞ!と、自分を奮い立たせるんです」(星野氏)
投資に役立つ本
●数字に弱いので繰り返し読んだ本
『1年で10億つくる!不動産投資の破壊的成功法』
(金森重樹/著、ダイヤモンド社、05年10月発売)
●パっとしなかった私を変身させた本
『自分を思うまま動かす』(桑名一央/著、三笠書房、84年12月発売)
●同じ女性として勇気づけられた本
『夢と幸せを実現するお金のつくりかた』(逢坂ユリ/著、ダイヤモンド社、06年1月発売)