目指すは、次回の2016年リオデジャネイロ五輪での世界トップ3入り――実は今、日本オリンピック委員会(JOC)では、こんな“野心的”ともいえる目標を掲げ、さまざまな強化策が展開されているが、この目標達成のため「スポーツ・インテリジェンス」の分野で指揮を執るのが、著者の和久さんである。

ちなみにスポーツ・インテリジェンスとは、相手選手やチーム、試合環境、使用器具などを徹底的に調べ上げるだけにとどまらず、ライバル国の強化策を評価分析したうえで、JOCなどへ強化策の提言を行うほか、必要ならば新規のプロジェクトを興し、施策の実行にまで関わるというもの。「いわば、オリンピックに代表される国際競技で“勝つための情報戦略”のことです」と和久さんは言う。

(薈田 純一=撮影)
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