ポジティブで行動力ある印象を生み出すには

「『~される』『~だった』といった“受け身”や“過去”の表現をなるべくさけること」
もちろん、英語と日本語の違いはあるものの、できる限り「自らが行動を起こし、前進しているエネルギーを感じさせること」を心がけるそうだ。

たとえば、「わが社は評価されてきた」では、“今まではこうだった(これからはどうだろう)”といったニュアンスも感じられるが、「わが社は評価を得ている」のほうが、今も継続している感じが得られるだろう。ほんの些細な言葉の違いなのだが、実はスティーブ・ジョブズなどのスピーチの名手にもこうした前向きな言葉を選ぶ傾向がみられる。

ジョブズのスピーチで使われる言葉をソフトで解析してみた結果(*)、ジョブズの表現には、圧倒的に be going toという、“未来に働きかける”“これからこうしていく”という意志を表す表現が多くみられた。それに続いてwant to(~したい)、can(~できる)などが使用表現の上位に来る。自分から働きかける、前向きな印象の言葉が多いことからもわかるように、ほんのちょっとした言葉の選び方が、話全体の印象も左右するのである。さらに“ポジティブな行動”として、Lは日本人が苦手とするこんなことも話していた。