「分かれること久しければ必ず合し…」

これに対し、北部の人々は平和的解決は最初から捨てて、武力による統一を目指しました。「統一は平和よりも尊い」からです。劉氏に言わせれば、台湾は中国版の南部連合であり、北の大陸を占める中国はかつてのアメリカ(北軍)と同じことをしているだけなのです。三国の史実を描いた明時代の小説『三国志演義』の冒頭にはこうつづられています。

そもそも天下の大勢は、分かれること久しければ必ず合し、合すること久しければ必ず分かれるもの。

中国は分裂と統一を何千年も繰り返してきました。2049年で中国は成立から100周年を迎えます。中国としては、それまでに国を「必ず合さ」なければならないのです。

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