「合格体験記」を書いてみよう
それでは、前項で書いたことを参考にして、実際に「未来合格体験記」を書いてみましょう。
① まずは志望校名を書く
② 合格した自分になりきって想像しよう!
(合格がわかった瞬間、どんな気持ち? どんな勉強をしてきたかな? 周りの人はどのように支えてくれた?)
③ ②で想像したことを紙に書いてみよう。
「自分受験」の魅力3つ
野田さんいわく、「未来合格体験記」を書くことで、子供にとっての受験が「自分ごと」(自分受験)になるそうです。その魅力とは?
1 自走力が身に付く
自分はできると思うことで、子供は変わります。今まで「親が言うから」「先生が言うから」とやらされていた受験から、「自分ごと」(自分受験)になるのです。
そうなると表情も変わりますし、実際の行動も変わってきます。具体的には、宿題を自らやるようになる、期限内に出そうとするなど、勉強への姿勢がぐんと変わります。テストの解答欄の字がキレイになる子も多いです。親が何度言っても、筆算を書かなかった子が書くようになり、ケアレスミスが激減するようになります。1点の重みがわかるようになるからです。
2 親のストレスが減る
自分受験になる魅力は、ほかにもあります。それは、親の手が離れること。親のストレスが減ります。子供ができないと思っているから、親は手をかけるんですよね。それが子供の様子が変わることで、親も「うちの子、本当にできるかも」と期待を持つようになるし、そのうちに期待が確信に変わって「自分が手をかけなくても、できるようになったんだ」と成長を感じることができるでしょう。
子供も怒られることがなくなると安心して学びに向かうことができ、家庭内で良い循環が生まれていきます。
3 不安も払拭できる
「このまま進んで間に合うのかな」「この成績で、志望校にとどくのだろうか」など、中学受験は子供だけでなく、親もすごく不安ですよね。
「未来合格体験記」のいいところは、このような親の不安もすべて払拭できるところ。
体験記を仕上げることで、子供が「自分はできるんだ」と思えるのはもちろん、親も「うちの子はできるんだ」と思えるのです。
子供の仕上げた「未来合格体験記」を読んで、感動する親は多いんですよ。
大人、子供関係なく「デキる」人の共通点は、自己肯定感が高いこと。自己肯定感が高い人は、自分の可能性にふたをしません。だから一見困難なことにも「挑戦したい」と思うのです。中学受験でも、何より大事なのが、この「自己肯定感を高める」こと。しかし、この「自己肯定感の高め方がわからなくて困っているんだよ」という家庭は多いと思います。
子供は「未来合格体験記」を頑張って仕上げていく過程で、自分で、自分の自己肯定感を高めていくことができます。この「できる!」は、体験記を仕上げた直後は勘違いかもしれない。でも、勘違いこそが大事で、子供の可能性は「勘違い」から始まります。まずは勘違いさせましょう!



