「帰宅しぶり」があるかを確認するべき
登校しぶりがあるなら、帰宅しぶりはあるのか
不登校の初期には、学校に行ける日もあれば行けない日もあるという場合が多いです。
そういう時期に親が学校に相談すると、先生から「学校に来たら楽しそうにしていますよ」と言われることがあります。そう言われると親としては、この子は家から出るのが億劫なだけで、学校に行ってしまえば元気に活動できるのだと思うかもしれません。
私は、そういう話を聞いたときには必ず「帰宅しぶりはありますか?」と聞くようにしています。というのも、本当に学校が楽しければ、帰るときにしぶることもあるからです。
学校生活を楽しんでいる子は、下校の時間帯に「もう少し遊んでいたい」などと言って、帰宅をしぶることがあります。そして学校の先生から「遊んでいないで、早く帰りなさい」などと注意されたりします。学校が楽しいというのは、そういうことです。
帰宅しぶりはなく、学校では楽しそうにふるまっているということは、その子の「芝居」である可能性があります。
「楽しそうな演技」で苦しむ子供たち
相談例1では、学校が嫌なのにどうして楽しそうにしているのかというと、芝居をしないと、かえって面倒なことになるからです。
私たち大人も、あまり気が進まないけれど、つき合いで行かなければならない飲み会などに参加するときには、つまらなくてもそれなりに社交的にふるまいますよね。しかしその笑顔は愛想笑いであり、楽しそうにしているのは演技です。先々のことを考えて、芝居をしています。不登校の子はそれと同じようなことを、子どもながらにやらされているわけです。
その場合に必要なのは、登校をうながすことではなく、その子が愛想笑いと演技をしなければならないような状況を変えていくことです。
ごくまれに登校しぶりも帰宅しぶりもある子どももいます。
例えば活動の切り替えが苦手な子は、登校の時間帯にテレビを見始めてしまって、登校をしぶることがあります。そして下校の時間にもついおしゃべりを始めてしまって、帰宅をしぶったりするのです。
その場合、学校が嫌だというわけではなく、切り替えを強要されるのが嫌なだけなので、活動の切り替えをサポートすれば、登校しぶりも帰宅しぶりも解消していきます。そういう子もいるので、帰宅しぶりがあるかどうかを確認するわけです。


