河野流勉強法4

受験は「戦略」がすべて! 東大漢文は薄い1冊で十分!

東大受験というと、「最難関」というイメージを持つ人も多いかもしれません。ですが、入試問題も難問ぞろいなのかというと、そんなことはありません。

たとえば東大の漢文では、過去にそれほど難解な問題は出ていないので、センター試験(現・大学入学共通テスト)を突破できればよいという考えのもと、漢文の対策は『漢文早覚え速答法』という基本の文法が学べる薄い参考書のみでした。実際に、それで十分に対応することができたのです。

大事なことは、すべての科目の全単元を全力でやろうとするのではなく、本当に必要な勉強にしぼることです。受験生の時間は限られているので、必要な勉強は何なのか取捨選択をする戦略が大切になります。

私は各塾が出している合格体験記を読み込んで、志望校(私の場合は東大理三)に合格した人の勉強法の「共通している部分」を取り入れるようにしていました。「どの科目にどのくらい注力すべきか」「この時期には何をするべきか」といったヒントがいっぱい詰まっています。

河野ゆかりさん
出典=『医学部進学大百科2025完全保存版』(プレジデントムック)

河野ゆかりさんの学習史

小学校時代

神戸海星女子学院小学校に入学。通学の電車のなかで、膝の上に置いたランドセルを机にして宿題をすませる。放課後に通っていた学童保育では宿題をせずに漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』を何周も読破。後で振り返ると、社会や経済についての知識が学べたという。4年生から進学塾浜学園に通塾。

中学校時代

中学受験はせず神戸海星女子学院中学校に入学。バスケットボール部で活躍。1年生から鉄緑会に通う。2年生で最上位のSAクラスに入る。

高校時代

神戸海星女子学院高等学校に進学。鉄緑会と並行して、東進ハイスクールを受講。特に物理の苑田尚之先生、現代文の林修先生の授業はとても役立った。生徒会長を務める。忙しいなか勉強と両立させる。

河野ゆかり
東京大学医学部医学科6年生。2000年兵庫県生まれ。神戸海星女子学院小学校から系列の中学高校へ進学。学部2年生からTBSのクイズ番組「東大王」に出演。理系を目指す女子中高生に奨学金を出す山田進太郎D&I財団「STEM(理系)女子奨学助成金」のサポーターも務める。