運動が好きな子も苦手な子も、誰一人置き去りにしないように
日本No.1の進学校として知られている開成中・高の体育祭は有名で、1年間をかけて生徒たちがすべてを準備をしていくそうだ。また、都立で有名なのは小山台高校で、伝統の運動会みたいなのがあるらしいなど、いくつかの情報をもとにインターネットで準備や運営方法などを調べることから始めました。
僕はそこで大事なミッションをひとつ、与えたのです。
「競争が大好きな生徒は思い切り競争し、それがいやな子はそれをしなくてもいいことにしよう。とにかく生徒全員を楽しませて!」
運動が好きな子も苦手な子も一人残らず、誰一人として置き去りにしないように、という最上位目標です。
この考え方のもとに、生徒たちが行う体育祭の試みを1年目、2年目、3年目と続けていったのです。
最初は先生たちがかなりフォローしましたが、1年ごとに少しずつ生徒たちができることを増やしていきました。
当初、言われたことしかできなかった生徒たちが、次第に企画から運営、練習、本番の運営までのすべてを手がけるようになっていきました。
結果としては4年ほどかかりましたが、とうとう準備から運営までのすべてを生徒たちが行うようになりました。
運動が「好きな人」「嫌いな人」のチームを作った
「全員を楽しませる」という目標を実現するために生徒たちが行ったことを紹介します。
まず、「クラス対抗戦をやめよう」ということを決めました。勝った負けたと喜んでいるのは悪くはないが、たかが勝ち負けで明日からの生活に影響されるほどのものにしてしまうのはやめよう、と決論を出したのです。
そこで実行委員の生徒たちは、3学期に1年生と2年生に「あなたは運動が好きですか嫌いですか」というアンケートを取ったのでした。そして回答を集計しそれぞれ名簿を作り、「好きな人」と「嫌いな人」、それぞれを全体で2つのチームに分けたのです。
春になり新入生が入学してくるとまた同じアンケートを取って、2つに分けて、学校全体で東軍・西軍を作りました。
どちらにも運動が好きな子、嫌いな子が同じ数だけいる、いわば1日限りのチームです。だから後腐れもありません。
彼らは運動が苦手な子どもたちのために、めちゃくちゃ楽しく遊べるような競技も作りました。
ダンスをしたい子はチームを作って一所懸命練習をする。それぞれが出たい種目を選択できるようにしました。もちろん服装・頭髪も自由です。顔にペイントしたりサングラスをかけたり、日焼け止めを塗ったりと、まさにお祭りのような盛り上がりになりました。


