Point.1 「話す力」を伸ばすには、
ITツールも積極利用
語学では「聞く」「話す」「読む」「書く」をバランスよく学習していくことが大切です。「話す」は相手がいないとできないし、「書く」も誰かに書いたものを添削してもらわないと、それが正しいかどうかが判断できません。
しかし、最近はITツールの発達で「話す」が1人でも学習できるようになってきています。例えば、iPhone4Sに搭載されている「Siri」という音声アシスタント機能では、マイクに向かって質問すると、質問と回答が文字で表示されます。
正しい発音で質問しないと音声認識ソフトが判別できないので、自分の発音が正確かどうかがわかりますし、表示された文字で単語の綴りを確認することもできます。これからは機械に認識される英語を話せないと、困るようなことも出てくるかもしれませんね。
Point.2 英語を「聞く」ときは、
テキストを見ずに「音」から入る
「聞く」学習も、スマートフォンなどに音声教材を入れておくなど、ITツールを積極的に活用すると、朝夕の通勤時間のような細切れの時間でも有効に学習できます。
ただし、「聞く」学習では、集中して「聞く」ことが大切です。英会話を垂れ流しにした状態で音として英語を長時間聞いていても、あまり効果はないと思います。また、これも重要な点ですが、テキストなど書かれたものを読みながら聞くのはよくありません。書かれた英文を見た段階で、自分なりにそれを読んでしまい、それが癖となって残る可能性が高いからです。
まずは何も見ないで聞く。最初はまったく聞き取れなくてもかまいせん。何度も繰り返して聞くと、次第にところどころ聞き取れるようになります。それからテキストを見て確認して、頭に入れるようにします。
私はかつて、J・F・ケネディの大統領就任演説を、何百回となく聞いた経験がありますが、集中して繰り返し聞くことで、「英語を聞き取る耳」が養われてきます。