成長を続ける米国株市場に、低コストで手軽に投資してみたい──。投資家の思いを後押しするのが、世界最大の資産運用会社であるブラックロック・グループが「iシェアーズ」のブランドで提供するETFだ。ヴァイス・プレジデントの佐々木康平氏にその魅力を聞いた。

株式と同じように売買できるETF

──低コストのインデックス型の投資信託が人気です。その魅力について教えてください。

【佐々木】低コストのインデックス型の投資信託は、「簡単で、分かりやすくて、安い」という商品性が、特に未経験の方にとって投資を始めるハードルを下げているのではないかと思います。

商品選びも比較的簡単です。日本における投資信託は約6000本(※1)あり、初心者が選ぶのは簡単ではありません。それに対して、インデックス型の投資信託は、日経平均株価など特定の株式指数に連動するように設計されていますから、ニュースなどでよく取り上げられる代表的な指数であれば、値動きの背景などの情報をキャッチしやすく、商品選びが比較的簡単であると言えるでしょう。

また、投資信託を保有している間にかかる信託報酬は、アクティブ型に比べて、インデックス型の投資信託は低い傾向にあります。

佐々木康平(ささき・こうへい)
ブラックロック・ジャパン株式会社
ETF事業部門 ETF 事業部
グローバルマーケッツ&プロダクツ
ヴァイス・プレジデント
2007年筑波大学社会工学類卒。三菱UFJ投信(現三菱UFJ国際投信)入社。インデックス運用部、商品企画部等で、主にインデックスビジネス業務に従事。20年ブラックロック・ジャパン入社、現職。

──ETF(上場投資信託)も「投資信託」と名が付いていますが、一般的な投資信託との違いは何でしょうか。

【佐々木】投資信託は通常、注文を出した時点では適用される売買金額(基準価額)が決定しておらず、各取引所の引け後に運用会社が算出する基準価額で約定価格が決定します。一方、ETFは「上場」という言葉が示すように、株式と同様に、証券取引所を通じて9時から15時の間に取引されています。そのため、リアルタイムで売買できるのが特徴です。証券会社に口座があれば、投資信託でありながら、「株式のように市場価格で取引できる」という商品性も備えています。

──長期投資を考えたとき、日本株だけを投資対象とすることは、どんなリスクがありますか。また、外国株の魅力や留意点を教えてください。

【佐々木】株式投資は、企業が発行する株式に投資をすることで配当金や売却益を期待する行為です。日本株という日本人にとっては最も身近な企業の株を保有することは理にかなっているものの、海外の株式市場にも分散投資していれば、異なる経済圏からの成長を享受したり、日本株固有の価格変動リスクを低減したりする効果が期待できます。

中でも米国株は世界の株式時価総額の約60%(※2)を占め、世界経済において圧倒的なプレゼンスを持っています。一方、日本株は約6%(※2)の水準です。実際のパフォーマンスを見ても両者の違いは明らかです。1990年以降のS&P500とTOPIXの推移を比較すると、この30年間でS&P500が約25倍に上昇しているのに対し、TOPIXは1.7倍と「ほぼ横ばい」(※3)となっています。

ただし、外国株は為替の影響も受けます。仮に円高の局面になれば、たとえ株価が変わらなくても大きく価値が下がることもあります。

米国を代表する500社に分散投資

──「iシェアーズ S&P500 米国株 ETF」の特徴について、詳しく教えてください。

【佐々木】「S&P500」は、米国を代表する企業500社によって構成される株価指数で、米国の大型株の動向を表す指数として広く知られています。「iシェアーズ S&P500 米国株 ETF(銘柄コード:1655)」はこのS&P500種指数に連動を目指すETFで、東京証券取引所(東証)に上場している円建ての米国株ETF(為替ヘッジなし)では残高ベースで最大(※4)です。

組入銘柄の上位5銘柄には、マイクロソフト、アップル、アマゾン・ドット・コム、フェイスブック(※5)など、日本でもおなじみの企業が名を連ねています。私自身もそうですが、コロナ禍でリモートワークが当たり前になり、オンラインで提供されるコンテンツを日常的に楽しみ、買い物はアマゾンで……という生活が以前にも増して身近になっています。投資を始めるに当たって、「好きな企業、応援したい企業を買ってみよう」とよく言われますが、いわゆるGAFAМといった企業が投資対象に含まれることで、より「親近感」を持って投資する方も多いように思います。

これらの世界最大級の企業に個人で分散投資をしようと思うとまとまった資金が必要になりますが、米国株ETFであれば、国内株式用の証券口座で少額から投資できるので、気軽に米国株に分散投資ができます。

また信託報酬は「年0.0825%(税込)」(※6)で、分配頻度(※7)は年2回(2月、8月)です。信託報酬などのコストは、特に長期運用においては大きな差となって表れます。「年0.1%」の差は数字だけ見れば小さな違いですが、10年では1%の差になります。

──米国株に投資するハードルが下がりそうですね。「iシェアーズETF」の強みは何でしょうか。

【佐々木】「iシェアーズETF」は、世界最大の運用会社であるブラックロックが運用しており、ETF市場のマーケットシェアも世界最大(※8)です。

投資家さまの資産運用に資する商品をご提供してきたことへの評価と自負しています。中でもS&P500種指数に連動するETFは、多くの投資家さまに活用されています。米国株投資に踏み出すはじめの一歩にご活用いただければ、うれしい限りです。

※1 出所:投資信託協会。2021年8月末時点の公募投信数は5,986。
※2 出所:ブルームバーグ、2021年9月末現在。米国株と日本株の割合はそれぞれ59.66%、6.2%。
※3 出所:ブルームバーグ、S&Pよりブラックロック算出。2021年10月時点。1990年10月末時点の各株価指数のネットトータルリターンを100として指数化し、円建てで変化率を比較。
※4 出所:各社のHPよりブラックロック調べ、2021年10月末現在。
※5 取材時点のもの。現在の社名はメタ・プラットフォームズ。
※6 2022年6月21日までの期間は年0.0825%(税抜0.075%)程度の報酬が適用され、それ以降は、年0.165%(税抜0.15%)程度の報酬が適用されます。ただし、委託会社および受託会社の判断で当該料率の変更、また適用される期間を変更することがあります。
※7 運用状況によっては、分配金が支払われない場合があります。
※8 出所:運用残高ランキングはTAI(2021年10月)、2020年12月末時点のグループ全体の運用残高(8.67兆米ドル)に基づく。ETFの市場シェアは、BlackRock Global ETP Landscape(2021年10月)、2021年10月末時点のiシェアーズETFの運用資産残高(3.18兆米ドル)に基づく。

●重要事項 本資料は、日本国内居住者である投資家を対象に、ブラックロック・インクを含むそのグループ会社(以下、ブラックロック)が運用を行うiシェアーズETFの特徴やリスク等の説明のために、ブラックロック・ジャパン株式会社(以下「弊社」という)が作成したものです。iシェアーズETFへの投資による損益はすべて投資家の皆様に帰属します。投資をご検討される際は、取扱い金融商品取引業者にて交付される契約締結前書面等を十分にご確認の上、ご自身でご判断下さい。弊社はiシェアーズETFに関する情報の提供は行っておりますが、その売買等に係る契約の締結を行っておりません。本資料は信頼できると判断した資料・データ等に基づき作成していますが、その正確性および完全性について保証するものではありません。また、将来の投資成果を保証・約束するものではなく、その内容は将来予告なく変更されることがあります。
●リスクについて iシェアーズETFは、投資元本および投資元本からの収益の確保が保証されているものではありません。iシェアーズETFの価格は、連動を目標とする指数、組入有価証券の価格変動、金利および為替の変動等ならびにiシェアーズETFの発行者及び組入有価証券の発行者の経営・財務状況の変化ならびにそれらに関する外部評価の変化等により変動し、投資者は損失を被り、投資元本を割り込むことがあります。海外投資は、不利な為替変動、一般に認められた会計原則の相違、他国における経済または政治的不安定により、損失を被り投資元本を割り込むおそれがあります。また、特定の地域に特化した投資では、一般に変動が大きくなります。iシェアーズETF東証上場シリーズは円建ての金融商品であり、海外投資を行う場合は円と投資対象通貨との間の為替変動が運用成果に影響を与えます。信用取引等のお取引をされる場合は、保証金または証拠金以上のお取引が可能であるため、保証金または証拠金を超える大きな損失を被ることがあります。
●手数料、費用等について 東京証券取引所に上場しているiシェアーズETFを売買する際の手数料は取扱いの金融商品取引業者(証券会社)等によって定められます。詳しくは証券会社までお問い合わせください。ETFを保有する期間は運用管理費用等を間接的にご負担いただきます。保有時の費用の率は個別のiシェアーズETFによって異なります。また運用状況や保有期間等に応じて異なることからその上限額を示すことはできません。個別のiシェアーズETFに関する情報、運用報酬・管理報酬等については、取扱い金融商品取引業者(証券会社)、又は弊社ウェブサイトにてご確認下さい。©2021 BlackRock Japan Co.,Ltd. All rights reserved. iShares® (iシェアーズ®)およびBlackRock® (ブラックロック®)はブラックロックの登録商標です。他のすべての商標、サービスマーク、または登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。本資料で言及されている指数の著作権その他一切の知的財産権は、指数毎の提供会社に帰属します。指数提供会社は、iシェアーズETFのいずれに関しても出資、保証、発行、販売、または販売促進を行うものではなく、またiシェアーズETFへの投資の妥当性についていかなる表明も行いません。ブラックロックは上記の指数提供会社の関連会社ではありません。

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