Webミーティングや会議の増加、フリーアドレスの導入、テレワークの推進──。部門や職務にかかわらず、誰もがさまざまな場面で「PCを持ち運ぶ」シーンが多くなった。ワークスタイルの変革が進む中で、これまでユーザーが意識していなかった「オフィス内モバイルPC」に対する潜在ニーズも浮かび上がっている。そこにリーチし、働き方の幅をさらに広げる可能性を秘めているのが、2020年1月に発売されたNECの14型ノートPC「VersaPro タイプVM」だ。「これからの働き方に“ちょうどいい”」というこのモデルが、いかにオフィスワーカーの業務を効率化し得るのか。企画・開発に携わった同社プラットフォームソリューション事業部の佐々木紀安さんと川波勇斗さんの二人に話を聞いた。

あえて「中間モデル」を市場に投入した理由とは?

外出中の使用がメインなら、質量1kg以下、コンパクトさを強みとする画面サイズ12~13型のモバイルPC。据え置き中心で業務に打ち込むなら、同15型以上の大きめのノートPC。従来、こうしたすみ分けが進んできた中で発売された「VersaPro タイプVM」は、14型で質量約1.48kg。A4ファイルサイズに合わせた設計で、3つのUSBポート(USB 3.1[Type-C]×1、USB 3.0×2)、HDMIポート、SDメモリーカードスロット、LANコネクタなど仕事に必要なインターフェースを備える。いま、あえてこの「中間モデル」を市場に投入した背景には何があるのか。

NEC プラットフォームソリューション事業部
スマートデバイス事業統括グループ
スマートデバイスソリューション企画グループ
佐々木紀安さん

「PCを持ち歩くのが当たり前のスタイルとして定着しました。特に外出が多く、常に携帯する必要がある方にとっては、軽さ、薄さがもっとも重要視されます。その要望に応えるモバイルPCのラインアップが充実していく一方、働き方改革の別の側面で新たなニーズが生まれているとも感じていました」

こう話すのは、NECプラットフォームソリューション事業部の佐々木紀安さん。近年、オフィス空間の有効活用や業務効率化を図るためにデスクトップPCをノートPCに一新したり、座席を固定しないフリーアドレス化を進めたりしている企業も目立つ。NECも、そうした流れを推し進めている1社だ。「決まった場所で仕事をする」のが基本だったデスクワーカーの間にも、コンスタントに「PCを持って社内を移動する」という“ オフィス内モバイルPC”に対応する必要性が高まってきている。

「もちろん15.6型ノートPCを持ち運ぶことも可能ですが、そのほかの書類や飲み物と一緒に小わきに抱えて、という感じにはなりません。大きなビルにオフィスがある職場だと、エレベーターに乗って何十階分も移動したり、別の建物に行ったりしなければならないこともあるでしょう。『VersaPro タイプVM』なら、サイズ、質量ともにストレスなく持ち運ぶことができます。A4サイズの書類が入るよう設計された一般的なビジネスバッグへの収納という面でも“ちょうどいい”サイズです」

12.5型は“モバイルワーク”、15.6型は“オフィスワーク”、今回リリースした14型は働き方改革を推進する多くの企業のオフィスワーカーが求める“オフィス内モバイル”に適しています。

世の中には14型への潜在ニーズが確実にある

働き方改革は、テレワーカーやパラレルワーカーだけでなく、オフィスワーカーのワークスタイルも変化させる。そのような次代のニーズを先回りしてとらえ、各企業が進める働き方改革を後押ししようと製品化されたのが「VersaPro タイプVM」である。

エクセルやパワーポイントなどの作業にも適した14型液晶、NEC15.6型ノートPCと同クラスのワイドなキーボードを採用。バッテリー駆動時間は約9.4時間。価格帯もモバイルPCより安価な15.6型ノートPC寄りに設定。

一方、開発を進めるにあたり、佐々木さんが欠かせないと考えたのが、社会人生活が始まった時点で働き方改革がある程度進行していた若者世代の声。そこで商品企画チームに抜擢された2019年入社の川波勇斗さんは「これまでデスクトップPCを本格的に使った経験はほとんどありません」という世代だ。

NEC プラットフォームソリューション事業部
スマートデバイス事業統括グループ
スマートデバイスソリューション企画グループ
川波勇斗さん

「会社からは13.3型のモバイルPCを支給されています。デスクワークの際は外付けのディスプレイとキーボードを接続して作業。ミーティングでは、ペーパーレス化の流れでモバイルPCの画面上で資料に目を通したり、プロジェクターとつないで表示したりしていますが、業務上不自由を感じることはさほどありません」(川波さん)

当初は14型の必要性をあまり感じていなかったという川波さん。そこで、自らさまざまな場所に足を運び、自分の目で世の中の人がPCとどう向き合っているかを確かめてみたという。

「すると、モバイルPCを使っている人の多くが顔をグッと画面に近づけて、前傾姿勢になっていることに気づきました。これでは気持ちよく仕事ができないでしょうし、作業効率も悪いだろうと思いました。モバイルPCよりもうひと回り大きくて視認性が高い、そして15.6型より軽くてコンパクトだから持ち運びやすい。そんなPCへのニーズは確実にあると感じました」(川波さん)

モバイルPCだけの業務環境にはすでに不便を感じているという世代の佐々木さんはこう付け加える。

「自宅で資料をつくろうとモバイルPCを持ち帰ったものの、結局完成させられなかったというケースもあります。画面上に表示できる範囲が限られますから、全体のバランスを整えるために部分的な拡大や縮小を繰り返すうちに疲れてしまって、続きは会社でとなる。もう少し画面のサイズが大きければいいのにとよく思っていました」(佐々木さん)

モバイルPC(左)と比べると画面サイズ、キーボードサイズの違いは歴然。画面に近づきすぎることなくスマートな作業を実現でき、業務効率の向上も期待できる。
オフィス内モバイルニーズ向けにリリースされた持ち運び用バッグにもピッタリと収まる。会議室へ向かう際やフリーアドレスオフィスでの業務、急な打ち合わせ、あるいはテレワークなどにも柔軟に対応できる。

働き方の新しいニーズを掘り起こす1台に

「VersaPro タイプVM」のキャッチフレーズは、「これからの働き方にちょうどいいパソコン」だ。ふだんのデスクワークに十分な画面サイズ、気軽に持ち運べる利便性。加えて、NECの15.6型ノートPCとほぼ同等のキーピッチを確保したことで、キーボードの操作は実にスムーズ。テンキー入力が少ない方なら外付けキーボードはほぼ不要と言える。価格帯もモバイルPCより安価なオフィスでのデスクワーク中心の15.6型ノートPCの方に近づけた。また働き方改革へ向けたモバイルPCと同様に、タイプVMにもヘッドホンや外付けスピーカーなしにクリアな音声を実現するヤマハ社との共同開発技術「Webミーティング機能(ヤマハ製AudioEngine™)」を搭載している。

「『外付けスピーカーがあれば必要ない』と思う人もいるでしょう。ただ、Webミーティングの頻度は増加していく一方、十分なスピーカーを用意できない企業も多いのが実情です。しかも、ミーティングの場にスピーカーを忘れて取りに戻るという時、大きなビルにオフィスがある会社であればかなりの手間になります。もともとPCに内蔵されていれば、こんなムダがなくなるわけです」(佐々木さん)

この話に大きくうなずいていた川波さんは、何度もスピーカーを取りに戻る経験をしているという。最後に未来のユーザーに向け商品企画担当者からのメッセージを二人に伺うと、それぞれ次のように語ってくれた。

「こんなPCがあるんだったら、もっと働き方を変えてみようか。そんなふうに、企業風土にも影響を与えられる1台になればと思っています」(川波さん)

「コンパクトなモバイルPCか、大型のデスクワーク向けノートPCの2択だったところに14型が登場したことで、初めて気づくニーズはまだまだあるはずです。働き方は、もっと多様化していく。その一つに、しっかりとマッチするPCだと確信しています」(佐々木さん)

(トップ画像=iStock.com/AzmanJaka、タイアップ広告制作グループで一部修正)