2002年にマネースクウェア・ジャパンとして創業。日本に“資産運用としてのFX・CFD”を根付かせるという独自の視点から、運用支援ツールの開発、投資家教育に注力し、口座数、預かり資産高を伸ばしてきた。2018年4月に社名を変更。
資産形成に対するビジネスパーソンの関心は着実に高まってきている──。当社主催のセミナーの盛況ぶりなどからもそのことを実感します。では、その中でどんな視点が大切か。私は3つのポイントでとらえています。まず保有資産の全容をしっかり把握する「資産管理」、その価値を守るための「資産防衛」、最後に資産を成長させていく「資産運用」です。当社が提供するFXは、これらの点で十分に力を発揮する投資対象の一つです。
日本では円預金が一般的な資産の持ち方かもしれませんが、例えば資産防衛という点でみれば、円の信用も絶対とは言えない以上、一定割合の外貨を持つなどでリスク分散を図ることが重要になります。
また日本で投資というと個別株のイメージが強いですが、各企業の詳細な情報を集め、財務分析もしながら投資先を決めるのは難しい。一方、外国為替は各国の金利政策やGDPといった関連情報も集まりやすく、グローバルに重要な指標として景気や物価にも影響します。つまり、外貨情報を押さえることはさまざまな投資を行う際の判断基準となり、資産運用全般の礎にもなります。加えて証拠金取引であるFXなら、特長であるレバレッジを活用した資金効率の向上が可能。買い・売りのどちらでもスタートできますから、多様な局面で柔軟に資産を運用できます。
そのようなFXの中でも、当社が提唱するのは中長期的な視点から、適切なリスクテイクで適切なリターンを得る「ミドルリスク・ミドルリターン」のスタイル。アンテナを高く張って情報を集め、主体的に投資を行いたいという方へ向けてマーケット情報や投資教育の提供にも力を入れています。感覚まかせの短期的な売買を行う投機的スタイルとは異なり、そのような運用の積み重ねは単なる資産の増加という結果だけでなく、学び、成長する楽しさ、ひいては自己実現につながる貴重な経験すら人生にもたらしてくれるのではないかと、我々は考えています。
全取引手数料をゼロにして「相場観」に基づく投資を支える
金融に触れ、学んでいく中で自分の「相場観」が持てるようになると、外国為替はとても取り組みがいのある投資対象になります。そこで当社では、最新市況、相場見通しなどのレポート、また各種解説動画など、情報・教育サービスの充実を図ってきました。
一方、実際に投資することが何よりの学びになるというのも事実です。同じ価格帯を行き来しやすい、という為替相場の特性を活かした特許取得の独自注文「トラリピ®」が当社におけるメインの運用方法ですが、この5月には取引システムの全面リニューアルでユーザビリティを強化、そして7月からは全取引手数料を無料にするなど、お客様に資産運用へお取り組みいただきやすい改善を進めています。
今回の変更は2002年の創業以来の大改革ですから、社内でもさまざまな議論を重ねました。しかし、お客様が自身の相場観に基づいてより自由に、機動的に運用できるお取引環境こそが、いま当社に求められている。そう考え、決断しました。FX未体験という方はもちろん、すでにFXを始めている方も、いままでと異なる運用スタイルとして「トラリピ®」に代表される当社の資産運用には、いままでのFXとは違う可能性を感じていただけると思います。
リスクがある以上、100戦100勝とはいきませんが、勝てなかったときもその原因を分析し、結果的に“腹落ち感”を持つことができれば、そこで得た学びが次の挑戦につながる。実践から学び、学びをまた実践へ活かすサイクルを積み重ねていくことが、中長期資産運用の成功には重要なのです。
アイデアとテクノロジーで資産運用の未来をつくる
お客様にとって有益な資産運用のあり方を真剣に考え、アイデアとテクノロジーで世の中にないものを生み出す──。こうした企業姿勢を愚直に貫き、サービスを突き詰めていく企業は、世にそう多くないのではないかと思います。
社員にはまずこの理念を共有し、信頼性を大事にしながら、新しい挑戦へ積極的に取り組んでいってほしい。「何かを得るためには、自ら行動すべき」というのは私自身心がけていることですが、社としても、勇気を持って行動を起こし、組織にダイナミズムをもたらす人材を数多く育てていきたいと考えています。
創業から17年、相場観に基づき主体的に投資に取り組む層も増えました。この状況をさらに進展させることは、日本の家計の金融資産残高1829兆円の約半分を占める現預金を投資に振り向け、この国のポテンシャルを高めることにもつながります。
今後も、お客様の求める投資環境を実現するという理念を守りながら、時に応じた最適なサービスを追求し続ける“アセットマネジメントテック企業”として、ナンバーワンの立ち位置をしっかりと確立していきたいと思います。