多くのビジネスパーソンが悩まされている日常の“疲れ”、そしてその危険性が広く知られるようになった“低栄養”。これらにフォーカスした2つの新製品が、長年親しまれている「inゼリー」シリーズから登場した。

時間がないときでも、スピーディーにエネルギーを補給──。そんな手軽さで広く親しまれている森永製菓のゼリー飲料「inゼリー」が好調だ。昨年も販売を大幅に伸ばし、1994年の発売以来最高の売り上げを更新した。「10秒チャージ」というキャッチフレーズが示す利便性に加え、近年の健康志向の高まりも人気を後押ししている。

生活習慣病への認識が高まり、社会が「治療から予防へ」を目指す流れのなか、「未病」「健康寿命」といった言葉も浸透。「食」に気を配る人が増え、健康ニーズが多様化するのに応じて、消費が拡大しているのだろう。

「食事の栄養バランスが良くないと感じるときに、『マルチビタミン』『マルチミネラル』『プロテイン』といった商品構成のなかから、取りたい栄養素を選んで補給する方が増えています。また、食欲がないときにも飲みやすく、栄養が取れることから、季節の変わり目などで体調を崩した際に飲むという声もよくいただきます」

森永製菓健康事業本部マーケティング部マーケティンググループの佐藤実マネジャーはこのように語る。

これまで「inゼリー」の出荷量は春と夏が多かったが、最近は秋や冬の需要も高まっていると佐藤氏。インフルエンザが流行すると、「エネルギー」「マルチビタミン」などの店頭での売れ行きが高まる傾向もあるという。

こうして支持を広げる「inゼリー」シリーズから、この4月、新たな健康ニーズに対応する「スーパーエネルギー」「スーパープロテイン」が販売された。両製品では今後さらなるニーズの高まりが予測される“疲れ”と“低栄養”に注目している。いずれも食品での対応が期待される分野といっていいだろう。

まず「スーパーエネルギー」は、ビジネスパーソンも日常的に感じやすい“疲れ”にフォーカスしている。

「働く人への疲れについての調査結果をいくつか見ましたが、どれも『疲労を感じる』という割合がとても高いという結果でした。しかし、対応策としては栄養ドリンクやコーヒー、お茶などが中心で、従来からあまり広がりがない。体調を崩したときでも飲みやすい『inゼリー』は、このニーズへの親和性が高いと考えました」

一方の「スーパープロテイン」は、高齢化に関連して話題を集める“低栄養”に焦点を当てている。

「要介護になるきっかけが筋肉の減少にあることなどから、手軽に取りやすい形でプロテインを提供できれば対策の一助になると考えました。また、健康維持のために運動をする方も多いので、そのようなシーンでプロテインを効率的に取れるということも意識しました。開発時の調査でも、年齢が高くなるほど『食が細くなった』『筋肉や体力が低下してきた』と感じる人が明確に増えていて、潜在需要の大きさを実感しています」

健康管理というと太りすぎを気にする人が多いが、栄養不足の痩せすぎにも要注意。米疾病対策センターが2013年に発表したレポートでは、BMIが18.5~25の「普通体重」のグループより、多少太めのBMI25~30のグループのほうが死亡リスクが低いという結果も出ている。特にシニア層は「スリムな体型がいい」という意識にとらわれず、意識して栄養をしっかり取る必要がありそうだ。

体が求める栄養をしっかり補給

「inゼリー」の「スーパーエネルギー」では、従来から販売されている「エネルギー」の3分の2の容量である120グラム中に200キロカロリーのエネルギーとアルギニン、BCAA、ビタミンB群、カフェインなどを配合。休息が取りづらいオンタイムの栄養補給をサポートする。

疲れを感じやすい午後遅めから夕方は、おなかも空いてくる時間帯だ。小腹満たしができるという点でも、ゼリー飲料はぴったりだろう。

そして「スーパープロテイン」(容量120グラム)には、10グラムのタンパク質を配合。ホエイペプチドに加え、関節ケアを意識してコラーゲンペプチドも配合している。「食が細くなった人でも無理なく多くのタンパク質を取れるよう、こちらも従来からある『プロテイン』の3分の2の容量で、ホエイとコラーゲン合わせて2倍のタンパク質を取れるようにしました」と佐藤氏は言う。

日常的に口にする食品として、“おいしさ”の実現にも力を入れた。「スーパーエネルギー」は、カフェインを配合しながら、ピリッとしたジンジャーの風味も少量加え、リフレッシュ感も得られるフルーツ&ジンジャー味。「スーパープロテイン」は、小容量に10グラムのタンパク質を配合しながら、おいしく飲めるバナナヨーグルト味に仕上げるなど工夫を凝らしている。

体が求める栄養を必要に応じて補うことで、より強く、頑張りの利く体づくりをサポートする。そんな「inゼリー」の活用シーンは多彩だ。

「ビジネスパーソンの方々には、オンタイムは仕事に励まれる一方、オフタイムは健康マネジメントやリフレッシュの一環としてスポーツに打ち込んでいる。そうした人も多いと思います。日常的な疲れを感じる場合は、『スーパーエネルギー』がおすすめですし、スポーツの際は『スーパープロテイン』を、運動後のリカバリーや健康寿命を意識した将来に向けた体づくりに役立てていただけると考えています」