世界でトップクラスの大学、UCLA の一部門であるUCLA Extension が開発し、東洋大学との提携で展開するTOYO-UCLA継続教育センター「BEC プログラム」。東洋大学白山キャンパスでの社会人向け講座が好評だ。また、企業内で実施する研修プログラムとしても注目を集めている。
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※上記のTOEICスコアは目安。クラスの配属は、プレイスメントテスト(45分程度のインタビューと筆記テスト)により決定する。

BECプログラムとは
BECプログラム(Business English Communication Program)は、実際のビジネスシーンで使える英語を身に付けるための講座。少人数のクラスで、UCLA Extension公認の講師から丁寧な指導が、約3カ月間集中して受けられる(「週1回(3時間)×10週」が基本)。
期間中は、予習→授業→課題→添削のラーニングサイクルのもと、英語でのコミュニケーションはもちろん、文化や商習慣の違い、プレゼンの手法、会議や交渉における戦術、コツなども学べるのが特徴だ。レベルごとに5つのクラスが用意されているので、段階的に自分を高めていけるのもうれしい。

 

ビジネスにふさわしい表現を身に付けたい

英語力だけでなくビジネスと向き合う気持ちも変わりました

藤井友子さん
株式会社メディコン
HRビジネスパートナー
人事部 主任

BECプログラムは個人でも受講できるが、以前から企業内研修として導入しているのが、医療機器販売のメディコン(本社・大阪)だ。人事部の藤井友子さんはこう話す。

「東洋大学が講師を当社へ派遣してくださいます。本年度は海外との仕事に携わる社員40名がプレイスメントテストを受け、クラスのレベルとしては3段階目の“Insights”と1段階目の“Interactions”に分かれて受講しました」

藤井さん自身も“Insights”受講生の一人。学生時代に語学留学を経験し、「日常会話なら対応できた」と言うが―。

「親会社である米国メーカーとコミュニケーションをとることもあり、相手に自分の意思は何とか伝えられても、ビジネスにふさわしい表現ができていないことを自覚していたんです」

米国へのレポートももう怖くありません

短期間で「使えるビジネス英語」を身に付けることが目標のBECプログラム。授業時間の約80%は受講生によるスピーキングに費やされることが基本だ。さまざまなロールプレイも授業に盛り込まれる。例えば海外工場の勤務時間をめぐって、グループ内で本社の法務担当者、現地の工場主、従業員の役に分かれて議論。必要な基礎知識はテキストで予習する。

「テキストは、もちろんすべて英文です。私は日ごろの仕事が人事なので、例えば財務やマーケティングの専門知識を英語で予習するとなると、そこは踏んばりどころでしたね」

ロールプレイの進行は、講師がサポートする。テーマに沿った文化的要素を解説したり、発言が滞ると各受講生に発想の転換を促したりといった具合だ。

授業の最後には毎回必ずライティングの課題(宿題)が出され、ビジネス文書作成の実践的な学習を積んでいく。

「課題の内容は、現実の業務レポートやメールさながら。先生が全員の英作文をビジネスの現場で通用する形に丁寧に添削してくださいます。おかげでライティングも上達しました」

藤井さんには米国の親会社へレポートを提出する機会もあるそうだが、「以前に比べビジネス文書を書くことが怖くなくなりました」と笑顔を見せる。