賃貸住宅、賃貸店舗、オフィスとも、オーナーが避けたいリスクの一つは空室の発生だ。かといって満室を優先するあまり、今度は家賃の延滞をはじめ、入居者にまつわるリスクが生じる可能性もある。こうした課題の解決に賃借人保証会社のフォーシーズは貢献し、不動産オーナーの資産を守っている。

保証する賃料の額や物件の種類に制限なし

丸山 輝(まるやま・あきら)
フォーシーズ株式会社
代表取締役社長

いま、賃借人保証会社の活用ニーズが高まっている。その背景について、フォーシーズの丸山輝社長は次のように説明する。

「住宅に関しては、高齢化や人間関係の希薄化により、連帯保証人を立てられない入居者の方々が増えていることがあげられます。オーナーの皆様にとっては、家賃延滞リスクをヘッジする別の手立てが必要な時代になりました。それが私たちの賃借人保証事業なのです」

連帯保証人の確保が容易でないのは店舗やオフィスを借りようとする人、企業も同じである。かといってオーナー側がリスクヘッジのために敷金を高く設定すれば、借り手がつきにくい物件となってしまう。

「私自身も創業時、借りられるオフィスがなかなか見つからず、苦労したんです。早く事業をスタートしたい方々にとっても、当社のサービスはきっと役に立つと思います」と丸山社長。フォーシーズが掲げるコーポレートスローガンの一つは「企業を支援し、働く人を応援する」。保証する賃料に上限・下限はなく、例えば賃料月額1000万円以上となるオフィスの賃借人保証も可能。上場企業から中小企業、ベンチャー企業までが対象となり得る。また同社は全国各地に営業拠点を設けており、全国チェーンの多店舗展開を行う企業などにも対応できる。

さらに住宅の場合も、高級賃貸住宅に住まう富裕層、一人暮らしの若者・学生、あるいは高齢者や外国人など、多様な借り手をカバーする。
視点をオーナー側に移せば、あらゆる賃貸物件の安心な経営が、フォーシーズによってサポートされるわけである。

人がやりたくないと思う事を率先して行う

「保証にかかわる費用をオーナー様にご負担いただくことはありません。したがって、オーナーの皆様は経営コストを増やすことなく、家賃延滞による精神的苦痛や法的なリスクを回避することができるのです」

家賃が期日までに支払われなかったことをフォーシーズが把握すると、金融機関の3営業日以内に立て替え手続きが取られる。あわせて同社のスタッフが、電話での督促に始まり、支払い交渉や必要な法的手続きも担当。最終的には、明け渡しが完了するまでの実務を代行する。

「訴訟に発展しても、弁護士は当社が用意し、費用を負担します。明け渡し時の荷物の保管、処分なども当社が手配します。保証会社のなかには処分の実費を補てんするだけという例も見られますが、当社は人が煩わしいと思う事、やりたくないと思う事を行うことこそが自分たちの存在意義だと考えています」

フォーシーズの、もう一つのコーポレートスローガンは「人にしかできない事だからこそ、価値がある」。どんなに高度な技術を駆使した機械やシステムでも解決できない問題を、同社は人の力で真正面から受け止める。「フォーシーズは、自ら汗をかくことによって、最後まで責任をもつ賃借人保証会社」と丸山社長は言う。オーナーに対し、明け渡しに至るまでの間、ずっと家賃を立て替え続けるという徹底した保証も大きな特色だ。

他方、住宅の家賃滞納に陥ってしまった入居者に対しては、その後の収入確保のカウンセリングなどを実施。特に、急なリストラや病気などにより生活に困窮してしまった場合には、NPO(フードバンク)と協力し、1~2週間分の食料を届けてバックアップする。