求人メディアの一元管理システムがもたらすもの

採用担当者の業務の効率化と最適化を実現するために、リクルートジョブズでは採用管理のためのクラウドサービスを開発した。それが、今年9月にリリースされた『ジョブオプ採用管理』である。 

このクラウドを開発し始めたのは、昨年の10月頃。世の中には同様のサービスも存在していたが、「より採用担当者に寄り添ったサービスを追求し開発していきたい」という考えの下、自社開発に至ったという。

『ジョブオプ採用管理』は、開発着手からわずか1年弱でのリリースとなった。短期での開発を進めた理由について、「幅広いお客様からニーズをいただき、それに早く応えたかったのです」と語る。(同)

『ジョブオプ採用管理』の機能は、大きく分けて2つ。1つ目は、「複数の求人メディアデータを一元管理できること」だ。

「『ジョブオプ採用管理』は、様々な求人メディアを一元管理できます。これまでは、求人メディアごとにIDやパスワードを入れて、それぞれのサイトにログイン。別々に管理する必要がありました。しかしこのツールでは、1つのシステムでさまざまな求人メディアを一括に管理できるので、担当者の手間が削減されます。また、採用状況をダッシュボード上から一目で把握でき、未対応応募も把握しやすく、連絡のし忘れといったミスを防ぐことが可能になります」(同)

もう1つの大きな機能は、「クライアントが自社の採用ホームページを開設できること」だ。リクルート独自の集客対策が施された採用ホームページの作成が可能になっている。

『タウンワーク』のような求人媒体を運営するリクルートジョブズの立場からすれば、クライアントが自社ホームページを立ち上げることは、ある意味競合サイトが増えることにもつながる。そんな中、あえてクライアントの採用ホームページ作成を支援する決断に踏み切った理由について「我々はあくまで、採用現場の課題を解決するパートナーでありたいと思っています。そのためには、ニーズが高まる自社採用ホームページの開設支援は、どうしても外せない選択でした」と説明する。(同)

「採用ホームページの開設機能については、リクルートジョブズで培ったSEOのノウハウをつぎ込みました。キーワード設定やサイト構造を工夫し、検索エンジンで上位に表示されることに配慮した設計となっています」(同)

また、専用サポートデスクも用意し、作成時のフォロー体制を確立。サイトのテキスト作成なども代行し、採用担当者や店長の負担を少しでも軽減していく構えだ。

このツールを作る上で特にこだわったのは、価格設定。ニーズの強かった飲食店や小売店でも幅広く導入できるよう、「コストパフォーマンズの高さを追求した」と安田氏は言う。そしてそこには、「多くの方の採用業務の効率化と最適化を実現していきたい」という考えがあるようだ。