ミサワホームが発売した「インテグリティ」は、同社が豊富な実績・ノウハウに基づいて構築した「デザインコード」によって、上質なデザイナーズ住宅を確実に実現する、新しい家づくりの提案だ。
建築家が一邸ずつ、一から設計するデザイナーズ住宅は、完成までに長い時間と労力がかかる。建て主にとっては、最終的にどんな住宅ができるのか、イメージするのが難しい側面もある。
ミサワホームの「インテグリティ」は、あらかじめ設定された「デザインコード」に則って設計することで、ひとつ上のクオリティのデザイナーズ住宅を、短期間で確実に実現する。そのデザインテーマ「スクエア イン スクエア」について、同社の仁木政揮氏に聞いた。
「四角形(スクエア)はシンプルで普遍的なフォルム。その四角形を組み合わせた外観に、家族や地域住民を結びつける広場(スクエア)としての内部空間が広がっています。外観のデザインレベルを高く、内包された空間を豊かにする。これが設計のベースとなったコンセプトです」と仁木氏は語る。
スクエアな表情を強調するため、道路面は窓を絞っている。閉じた印象の外観に対し、建物の内側には中庭が開かれ、家中を柔らかな光で満たす。「中庭に面した部分はすべてガラスで、家全体が視覚的に一体になります。ガラスの玄関ホールを開放すれば、地域ともつながる。プライバシーは、カーテンや可動ルーバーで調節できます」と仁木氏。
デザインコードは“作法”“素材”“造り”の3つに分類される。
「外観は“作法のコード”に添ってデザインします。壁を面として見せることで四角いフォルムを強調。ファサードはあえて非対称にし、美しさと個性を演出します」
その外観を彩る“素材”は吹き付けの白壁がベース。さらにタイルを対比素材として加えて引き締める。「吹き付けはトラバーチン柄。自然な風合いを醸し出している。タイルは色合いと組み合わせパターンを工夫し、手仕事の風合いが感じられる、不均質な味わいを実現しました」
デザインの完成度を高めるのは、細部までこだわった“造り”。「建物の稜線を美しく見せるため、フラットルーフを採用。厳選した笠木(かさぎ)や庇(ひさし)でエッジを強調します」と仁木氏。室内については「引き算のデザインを徹底しました。視線を遮断する袖壁や垂れ壁を排除し、内と外、部屋と部屋とが流れるように連続する広々とした空間をつくります」
今後も順次、多彩なデザインテーマとコードを追加していく予定。イメージに合ったデザイナーズ住宅に手が届く、新しい手法の誕生だ。