費用対効果の高さを
すぐに実感できる

──経費精算業務のIT化は、実際どこまで進んでいるのですか。

経費精算業務をIT化している企業の割合は1年間で1.5倍に増加

ラクスが昨年、経理担当者(管理職以上)800名に対して調査したところ、経費精算業務をIT化している企業は約3割。まだ多くの企業が紙やエクセルで処理を行っていた。しかし一昨年の調査と比較すると、IT化を進める企業が急増していることが分かる。

【井上】当社の昨年の調査によれば、まだ企業の約7割が紙やエクセルで処理しています。ただ一方でIT化している企業に着目すると、一昨年の2割から昨年は3割へ、1年で1.5倍に拡大している。当社への問い合わせも年々増加しており、経費精算システムへのニーズの広がりを実感しています。

【徳田】潜在的なニーズは、以前から多くの企業の中にありましたね。私自身の経験でも、使用した交通費の申請をするたびに、「なんでこんな面倒なことをやらなければいけないのか」と心理的な負担を感じていた(笑)。一件一件、経路の金額を記入する。このストレスが仕事のパフォーマンスやモチベーションを低下させることにもなりかねません。システムの導入で心理的な負担を軽減することの意義も大きいと思います。

経費精算の作業量は膨大。ツールの導入など発想の転換が必要です。

佐藤正太
辻・本郷 税理士法人 
法人第4部 課長 税理士

【井上】当社の「楽楽精算」は乗換案内を内蔵し、運賃が自動で計算されるので、ミスも減り、経理部門が再確認する必要もありません。スマホにも対応しており、出先や移動中でも処理が可能。できるだけストレスフリーで使っていただけるようにしています。

【佐藤】当社でも「楽楽精算」を導入していますが、カードリーダーに交通系ICカードを重ねるだけだから、本当に簡単。しかも、申請されたデータが自動で仕訳され、会計ソフトとの連携も可能なので、従来、手で入力を行っていた経理部門の業務が大幅に軽減されます。

【井上】お客様の要望に一つ一つ応えていくことで、「楽楽精算」は進化してきています。お話しいただいたとおり、会計ソフトとも連携可能で、業務効率は格段にアップするはずです。クラウドなので低価格で、導入しやすいという特長もあります。

【徳田】そう、低コストで導入効果がすぐ実感できる。経営陣にも費用対効果が分かりやすい、というのはとても大事ですね。

【井上】定量的な効果としては、お客様から「経費処理の時間が約3分の1に短縮した」「小口現金制度の廃止で支払業務のスタッフが5名から2名に減った」という声もいただいています。

──経費精算を含む経理業務のIT化を考えている企業へのアドバイスがあればお願いします。

【徳田】人は自分の本来業務にプラスになることには前向きになりますが、何か“やらされ感”があったり、面倒くさい作業にはストレスがたまるもの。このマイナスの部分を、IT化で効率化するという視点が重要です。業務の質がますます問われる現在、「楽楽精算」などのシステムを積極的に活用する企業でないと、生き残っていけない印象を持っています。

【佐藤】経営側にも、もっと緻密な経営データが欲しいという思いがあるはず。実現するには、経理部門にそれをつくる時間を与える必要があるでしょう。そうした目的意識を持って、IT化を進めていくことが重要だと思います。

【井上】日本のホワイトカラーの生産性は先進国の中で低い方だといわれますが、私たちのサービスをご利用いただくことが少しでもその向上につながることを願っています。経理部門や営業部門などが本来やるべき業務に前向きに集中できる環境をつくる──。そうした理念のもと、当社もさらに開発のスピードとサービスの質の向上を進めていきたいと思っています。