「自分は不器用な子」は大間違いだった

「自分は不器用だ」という、セルフ・イメージを持っていたAさんがいます。

「自分は不器用だから、親になってもできないことがたくさんあって、子どもにも夫にも迷惑をかけている」と、感じていたそうです。

非常に責任のある職に就きつつ、3人のお子さんを育てているエネルギッシュな方にもかかわらず、です。

ご自分の中にあるマイナスのセルフ・トークを一度、机の上に取り出してみるご提案をしたところ、親や先生、きょうだいなどから、子どもの頃に

「あなたは不器用な子」

と言われたことを、セルフ・トークとして自分の中に取り入れていたことに気がつかれました。いつの間にか

「自分は不器用な子」

と自分を決めつけていたのです。

ブランコに乗る兄弟
写真=iStock.com/ziggy_mars
※写真はイメージです

でも、子どもの頃も、本当は「不器用」ではなかったのです。

小さい頃の年齢差による“できる”“できない”は、大きいですよね。

入学したての小学1年生と、高学年に入った4年生を比べたら、上手にできないことがあって当然。末っ子だったAさんは、上のきょうだいに比べて、できないことがあるのはあたりまえだったのです。

自分の限界を勝手に決めて持ち続けない

あなたの中にもありませんか?

「あなたは○○な子=自分は○○な子」

書影
三宅美絵子(著)、岩井俊憲(監修)『アドラー流子育て 50の習慣』(明日香出版社)

と変換し、自分の限界を勝手に決めて持ち続けている言葉。

一説には、無意識的なものも含めて、一日に4万から6万回も、行われていると言われるセルフ・トーク。このようなマイナスのものもあれば、プラスのものもあります。

「この頃、私がんばっているなあ」
「やっぱり運が強いわ!」
「頼りにできる人がいてありがたい」

言葉には出さなくても、プラスのセルフ・トークが頭の中でくり返されると、元気が湧いてきそうですね。

現在の自分にはすでに必要がなくても、心の中に数十年にもわたってとどまり続ける言葉。

プラスの言葉にも、同じ作用があるといえます。