親は家事や仕事などをしていて構わない
リビング学習は、子供がちゃんと勉強をしているか「監視」するためのものではない。理想は子供の様子を伺いながら、「見守る」ことだ。だから、親が横にベッタリ張り付いている必要はないし、物音一つ立ててはいけないと神経質になる必要もない。
親は家事や仕事など自分のことをしていて構わない。気分が良ければ鼻歌くらい歌ってもいいし、大事な仕事のメールを書いているなら真剣な顔をしていたっていい。子供にしてみれば、不機嫌でなければなんだっていいのだ。お母さんが機嫌良く鼻歌を歌っていたら、子供の心も安心するし、親が真剣な表情で仕事をしている姿を見るのも、子供には良い刺激になる。
ただ、あまり自分のことだけに集中してしまわないこと。時折、子供の様子を伺い、頑張っている様子が見られたら「おっ、今日はやけに集中しているね。頑張っているね!」と褒め、子供が何か困っている様子が見られたら、「何か困っていることがあったら言ってね」と気にかけてあげる。このタイミング良く気づける距離感がいいのだ。特に子供の日々の小さな頑張りに気づいてあげられることが、リビング学習の最大のメリットだと言える。
また、子供にとっても、親に適度な距離で見守られているので、安心して勉強に取り組むことができる。つまり、本来はいいことだらけなのだ。
きれいすぎるリビングは子供にとって居心地が悪い
ただ、子供にとって居心地のいいリビングと、居心地の悪いリビングがある。中学受験専門のプロ家庭教師として、これまでたくさんの家庭を見てきたが、私がいいなと思うのは、子供のモノがある程度散らかっているリビングだ。例えば、リビングの本棚に大人の本と子供の本がランダムに並んでいたり、ソファー横のテーブルに子供が集めたお宝のようなモノ(瓶の蓋やキレイな石など)が無造作に置いてあったりすると、「ああ、この子はのびのびと育てられてきたんだろうな」と安心する。
逆に高価な調度品がずらりと並んでいたり、または余計なモノがまったくないスタイリッシュな大人仕様の空間になっていたり、部屋の隅々まで神経質なまでに整理整頓されているリビングの家庭の子は、あまりイキイキしていないように感じる。そして、不思議なことに、そういう子はなぜか成績が伸びにくい。おそらく子供にとって「安心できる空間」になっていないからだろう。


