妻を働かせたいというあなたにまず問いたい。あなたは妻に愛されていますか? そんなこと関係ないだろうって? 妻の働きは、実はそこにかかっている。

女は、愛する人のためなら働く。例えば私立一貫校に子供を通わせる妻がパートに出るのは、愛する息子のためで、ジャニーズや韓流のおっかけを堂々とするために「その分は稼ぐ」という人もいる。要はモチベーションである。もし妻があなたを愛しているなら、「あなたのお小遣いを削らなくてもいいように働きに出るわ」というだろうが、愛していないなら、「家計が苦しいから、あなたのお小遣いを削ります」となる。妻を働かせるには、まず愛情。妻を愛し、愛されるよう努力するしかない。

また妻のプライドも問題となる。3年程度の就業経験しかない妻が、仕事に復帰するには大きな壁がある。大卒または短大卒で、ホワイトカラーの妻になった女性は「プライドに見合った仕事がない」という。夫はホワイトカラー、自分は時給800円のブルーカラーはイヤ。解決法は、妻がやる気になるような仕事につけるよう、応援してあげることだ。そして褒めて、気持ちを盛り上げること。

スーパーのレジ打ちでも「仕事するようになってキレイになったね」「疲れてる? 夕ご飯の後片付けはやるよ」などフォローと褒めが大切だ。妻を機嫌よく働かせるため、徹底して機嫌をとる。

懺悔なしには、妻は動かない

家計の透明性も大切だ。結婚以来給料明細を見せたことがないという人もいるだろう。「気がついたらいつの間にか口座からお金がなくなっていた」とは、家計が破綻し、マンションのローンを払えず、パートに出ている妻の証言だ。

不動産営業の夫が不況で大変なのはわかっていたが、歩合の収入が半減していたとは夢にも思わなかったという。彼女の夫はプライドにかけて「もうカードを決済するお金がない」とはいえなかったのだ。夫の「黙っていても察してくれ」は無理で、いえないうちに「ローン破綻」を迎えてしまう悲劇が起きる。