熊本県のゆるキャラ「くまモン」(東京・新宿駅:写真=PANA)

関連商品の売上高が年間約300億円――飛ぶ鳥を落とす勢いの熊本県PRマスコットキャラクター「くまモン」。商標の使用料を無料化し、人々が「コラボ」することで広がりを見せた“共有型”キャラクターだ。

「共有型経済」とは消費者同士が余剰資源などをレンタルや共有、再分配、無料化して価値を交換しあうというもので、オークションやカーシェアリング、ソーシャルレンディングがその代表例だが、冒頭の「くまモン」のように、キャラクターを無料で「共有」することで、新たな市場を生み出すケースも登場している。「これまでのような資源の占有ではなく、共有による『資源の効率化』を目指しているのも特徴だ」と話すのは、インフォバーン代表の小林弘人氏だ。それは“フリーマーケット”に近いという。『SHARE』を著したレイチェル・ボッツマン氏は、「欲しいのは物ではなく、物がもたらしてくれる経験。これが『所有』に比べて『使用』が勝るというシフトを推し進めている」とTEDで語った。

日本でも“共有型”のベンチャー起業が盛んだ。個人所有の車レンタルを仲介するサービスやオフィスや店舗のシェア、さらには個人の知識やスキルをシェアするサイトが急増中だ。

背景には、大量消費文化の限界および、それに対しての閉塞感があると小林氏は指摘する。「『新商品が売れなくなる』という反対意見を聞くが、もはや潤沢にあるモノを売るにも限界がある。売るべきは経験や価値だ。共有型経済から学び、新たなイノベーションを起こす必要がある」(小林氏)。