2013年3月6日(水)

捨てる習慣:20代は先入観、40代は私欲、50代は手柄

人生快転の「時間習慣」

PRESIDENT 2011年8月15日号

著者
田崎 正巳 たざき・まさみ
STRパートナーズ代表

田崎 正巳一橋大商学部卒業。IMD(スイス)PEDコース修了。味の素、BCGマネジャーを経て、欧州の投資会社アータルに入り、アータル・ジャパンを設立、代表取締役に就任。その後、ATカーニーのヴァイスプレジデントを経てSTRパートナーズ代表。著書『ビジネスパーソンのための断捨離思考のすすめ』。

田崎正巳 構成=中島 恵 撮影=TORA
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断捨離(だんしゃり)という言葉をご存じだろうか。断捨離とは、一言でいえば「過去に溜め込んだ、家のなかや身の回りにある不要なモノを捨てて、身も心もすっきりさせよう」という意味である。私はモンゴル赴任中に、友人のサイコセラピスト川畑のぶこさんのブログでこの言葉を知った。

田崎正巳氏

司馬遼太郎氏が著書の中でモンゴル人のことを「奇跡的なほど、物欲が少ない」と書いていたが、私自身もモンゴルの田舎に行ったとき、遊牧民が今もゲルと呼ばれる移動式住居に住んでいて、余計なモノは一切持たずに、年に数回移動しながら生活していることに驚いた。信じられないほど物欲がない彼らの関心は、家族や自然、家畜などに向き、モノではなく心を満たすことで幸せを感じているように見えた。

私はその姿を見て感動し、これこそ断捨離思考ではないかと感心した。余計なものを持たずに本質的に必要なことだけで勝負するというのは、経営戦略の基本でもあり、断捨離思考はビジネスにも必要なことだと思った。

本質的なものに競争優位の源泉があるということは、それ以上はいらないということである。個人でいえば、人脈やインターネット検索などがそれに当たる。人脈は、知り合った人の数を競うのではなく、強い信頼関係に基づいた人との関係が、「人脈」になりうるのであり、それ以上は単なるネットワークでしかない。ネット検索で手に入る情報は特別な情報ではないから、むしろ「人」が頭の中に持っている情報にいかにアクセスするかが重要なのである。

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