2013年3月6日(水)

どう変わった?「ネット」「新聞」「雑誌」に割く時間とカネ

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PRESIDENT 2013年3月18日号

ソーシャルメディアリスク研究所 田淵義朗 図版作成=ライヴ・アート
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電通総研が昨年12月に発表した「話題・注目商品2012」で3年連続スマートフォンが1位に、フェイスブックなど実名登録制SNSが前年の27位から3位に急上昇した。今、多くの人がスマホで動画を観たり音楽を聴いたりゲームを楽しむ。携帯メールではなくSNSでつながった友だちと、チャット感覚でメッセージをやりとりする。そこに共通するのは、自分の趣味や友だちとのコミュニケーションに時間を割いている姿だ。

一方でテレビ受像機や音楽プレーヤー、デジカメ、ゲーム専用機が売れなくなった。スマホ(タブレット)1台ですべて事足りるからだ。これは今後、スマホを通して消費される時間の奪い合いが起きることを意味する。今まではゲームも音楽もテレビも、そして新聞や書籍・雑誌も各々棲み分けてきた。しかしこれからは違う。例えば往復2時間の通勤時間のうち、スマホを手にする人たちが何に時間を割くか、それが各々の売り上げに直結することになる。

博報堂のメディア環境研究所が、昨年6月発表の「メディア定点調査」で、年代別、地域別のメディア接触時間を調べた結果、10代・20代男性と10代女性(東京地区)で「ネットメディア接触時間が4マスを超えた」という。

ネットメディアとはPCやスマホからのネット接続、4マスとは新聞・雑誌・テレビ・ラジオを指す。ネットの先につなぐコンテンツがTV番組や電子書籍であっても、ネットメディアに算入している。これは突き詰めると、ネット上のコンテンツとして受け取るか、従来の形で受け取るかの違いにすぎないが、東京に住む若年層の多くは、ネットにつないで受け取っている率が上回っている。この傾向はすぐに全国へと広まるだろう。

するとこの年代に向けては、媒体企画であっても広告宣伝・PRであっても、ネットのほうが有効ということになる。LINE(チャット主体のSNS)で展開される中小事業者向けプロモーションサービスなどは、広告を出す企業にとって魅力的なはずだ。広告収入が売り上げの多くを占める4マス業界は、こうした流れを受け止めてメディア戦略を抜本的に見直すことが必要だ。

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