2013年1月29日(火)

「上から目線」の人はなぜ、仕事がノロイのか

職場の摩訶不思議10篇

PRESIDENT 2012年6月4日号

著者
内田 和俊 うちだ・かずとし
人材育成コンサルタント

内田 和俊1968年、東京都生まれ。早稲田大学法学部卒業。経営者等を対象としたコーチングのほか、大手企業幹部社員の社員研修・コンサルティングを実施。著書に『「依存する人」を「変化を起こす人」にどう育てるか』ほか多数。

人材育成コンサルタント 内田和俊 構成=金井良寿
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「上から目線」の人たちの多くは高学歴で、MBA(経営学修士)や取得が難しい資格を保有していたり、海外留学経験等々、優秀である半面、自己主張が強く周囲への気配りが決定的に欠けています。

就職難の中、一瞬だけ売り手市場だった2005~06年入社組に多く、気に入らぬ仕事を嫌がったり、上司に楯突くのは序の口で、お客様を論破して「バカな客に教えてやった」と言い放つ剛の者も。物事を客観視できず、上司の苦言を「言ってるのは課長だけ」と、都合のいいようにしか解釈しない。プライドが高く、叱られると「自分の能力が高いのでやっかみで言われた」などと匿名で人事宛にメールを打つ。上司もハラスメントを気にして、身動きが取れません。

要は、ビジネスの基本ができていないのです。なのにこうした言動を繰り返し、社内の和を乱していては、先輩や指導員にヘルプしてもらえるはずもありません。

こうして未熟なまま社内で孤立していけば当然、仕事も遅いまま、完成度も上がらない。そのまま30、40歳になっても口ばかりで、周囲に関わりを拒まれ、かといってクビにもできず、いないものとして扱われる社員になってしまう。

仕事柄、年間に数千人を超える課長以上の方とお会いしますが、こうした「上から目線」社員が話題に上った際に、私は「ゴールデンエイジ」の話をしています。

「ゴールデンエイジ」とは、最近スポーツ指導の世界で頻繁に使われている言葉です。理屈ではなく体験を通じ、驚異的な吸収力を発揮し、目覚ましく成長する時期のことで、9~12歳頃を指します。残念ながら一生に一度しか訪れませんが、大人のコントロールが利きやすいこの時期に、基礎を徹底的に叩き込むことが大事です。

ビジネスにおける「ゴールデンエイジ」は、私は入社1~2年目だと確信しています。2度目はありません。上司や先輩のコントロールが利きやすいこの時期に、徹底して基礎から教育しないと「上から目線」は直らない。上司は心を鬼にして、厳しく接する必要があります。嫌われたり、辞められることを恐れてはいけません。

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