快適で、「お金が貯まる家」への近道

私は「部屋の余白は心の余白」と思っています。たくさんものを持っていても、そのものが別のものを隠してしまったり、使わないまま保存したりして、所持していることすら忘れてしまう。

余白があると「もったいないから」、「せっかくの自宅にデッドスペースを作りたくない」と収納を増やそうとする方が多いですが、こういった“死蔵品”を作り出すスペースこそが、まさに本当の意味でのデッドスペースになるのではないでしょうか。そんなデッドスペースを少しでも減らすことが、快適で、しかも貯まる家への近道です。

ちなみに私の自宅のリビングスペースも余白多めを心がけているので、「ちょっと体を動かしたいな」と思った時に、好きなところにヨガマットを敷き、のびのびとストレッチをすることが可能です。

妊娠中の若い女性は、運動マットの上に座ってストレッチ
写真=iStock.com/petrunjela
※写真はイメージです

また家全体でも、ものを床に直置きしないようにしているので、掃除に対する心のハードルが低いです。「よ~し、今日も運動代わりにササッとやるか~!」と、エクササイズ気分で楽しみながら家事をこなしていくこともできます。

本当の意味でのデッドスペースを減らすだけで、家事がラクになって自分の時間が増え、心身共に健やかになり、見た目もスッキリ。余白って本当にいいことずくめです。

空き瓶や空き箱、紙袋は結局要らない

私はこれまでに千人以上ものお客様の家へお邪魔し、一緒に片づけをしてきました。その中で、多くのお客様が「これは使えそうだから」と取っておいたにもかかわらず、最終的には手放すことになったものの共通点が見えてきました。

「取っておいたけど結局要らなかった」ものの代表例は、次のようなものです。

・ジャムが入っていた空き瓶(何かを入れられそうと取っておきがち)
・空き箱(収納を整える時の、間仕切りとして使えると思ってしまう)
・フラワーアレンジメントなどについてきたカゴ(何かに転用できそう)
・紙袋、エコバッグ、ペットボトルケース(知らぬ間に増殖しがち)
・ボールペン、付箋、お菓子のおまけなど(趣味じゃないけど捨てるのはもったいない)
・ラッピング用品(いつか使うかもと思っているうちに、クシャクシャに)