子供の勉強と習い事はどのように両立すべきか。中学受験カウンセラーの安浪京子さんは「お稽古事が息抜きや励みになっていることもあるし、『この時期には整理すべし』とは一概に言えない。例えば、1回1時間程度のカジュアルな英語ならば、ほぼ負担にならないが、野球やサッカー、スイミングは、1回あたりの時間も体力も大きく消耗する。特にチームスポーツとの付き合い方は人間関係も絡むため、“我が家の事情”と割り切ることも難しい。最後は『やめるならば後悔しない』『続けるならば両立させる』と腹をくくって前を向くことが大切だ」という――。

※本稿は、安浪京子『勉強とメンタルの悩みを解決!【決定版】中学受験をするきみへ』(大和書房)の一部を再編集したものです。

勉強ができず机の上の本にうつ伏せる小学生の女の子
写真=iStock.com/TATSUSHI TAKADA
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中学受験を控え、お稽古事はいつまで続けていいか

子供からの相談 お稽古事はいつまでしてOK?

今、どんなお稽古事をしているのかな?

お稽古事といっても、時間の短いもの、体力を必要としないもの、長時間拘束されるもの、日々の練習が必要なもの……といろいろあるよね。

好きで続けているお稽古事を「受験だから」とバシッと切られちゃうのは辛いよね。次の中で、きみの気持ちに近いものはあるかな?

みんな私の教え子の例です。

○週1回の英会話
教室が楽しくて、息抜きにもなって、6年12月まで続けていました。
○週1回のピアノ
毎日ピアノを練習していたけれど、6年になるタイミングで一旦お休み。勉強の気分転換として、好きなタイミングで弾いていました。
○週2回の野球
キャプテンになり、週末も試合で模試がなかなか受けられず、翌日の振替模試を利用していました。野球が大好きで責任もあったから、6年9月の最後の大会まで勉強と両立させ、すき間時間をぬって、勉強を頑張っていました。
○週2回のサッカー
夏期講習を休んで合宿に参加していたけれど、6年になるタイミングで一旦お休み。でも身体は動かしたいので、12月まで週1回、個人レッスンを受けていました。
○週3回のスイミング
水泳の後はヘトヘトで勉強の体力が残らず、5年の夏に週1回に減らし、6年になるタイミングで入試が終わるまでお休み。

お稽古事をいつまで続けるかは人それぞれだし、「○○になったらいったんお休み」とあらかじめ決めておくのもありだけど、

○勉強が大変になってきてお稽古事に行けなくなってきた
○お稽古事が忙しくて勉強時間が取れない

のように、身体や時間が悲鳴を上げ始めたら付き合い方を考えよう。

塾のカリキュラムや学習内容的に、5年生開始時、5年生秋、6年生開始時、6年生夏、といったあたりで考える子が多かったかな。