タピオカブームはあっという間に去った

時代の変化に伴って、人の好みや周囲の環境は次々に変わっていきます。

ここ20年間のラーメンで見てみても、魚介系と動物系のWスープ、メガ盛りの二郎系、濃厚魚介つけ麺、鶏白湯パイタンなど、次々に流行が生まれ、移り変わっていきます。行列店が生まれる陰で、かつての行列店が閉店していきます。

タピオカが爆発的に流行し、あっという間にブームが去ったのは記憶に新しいです。

タピオカブームはあっという間に去った
写真=iStock.com/Edy Gunawan
タピオカブームはあっという間に去った(※写真はイメージです)

少しさかのぼると、白いたい焼きでも同じようなことがありました。

かつてダーウィンは、「生き残るのは強い者ではなく、変化に対応できる者である」と唱えました。これは、ビジネスにおいてもまったく同じです。

儲けるためのシンプルなルールは、環境変化に臨機応変に対応することです。

儲かっていたビジネスが、ある日を境に変わってしまう――。

このようなことはどのジャンルでも起こっており、飲食店はわかりやすい例です。

ブルーオーシャンとレッドオーシャン

「ブルーオーシャン」と「レッドオーシャン」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。

ブルーオーシャンとは、競争相手のいないエリアのことで、文字通り「のどかで穏やかな青い海」のような市場です。

これに対し、レッドオーシャンとは、競合がひしめき合う激しい競争状態にあるエリアのことで、「血で血を洗うような真っ赤な海」のような市場です。

近年人気である、メガ盛りの二郎系ラーメンの例で考えてみましょう。

東北地方に住む大森さん(28歳、元ラグビー部、体重80キロ)は、出張の際に東京で食べた二郎系ラーメンに感動しました。家の近所に似た店はないため、出張時以外は食べることができません。

いつでも食べたいと悩んでいたところ、インターネットでレシピを見つけました。

大森さんは「それなら自分で作ってやろう」と製麺所から麺を通販で購入し、試作を始めます。毎週のように続けると、味のレベルは上がっていきます。

3カ月もすると、自分がおいしいと思う二郎系ラーメンを作れるようになりました。