2012年11月30日(金)

知識はお金で、経験は時間で買う

「時間×思考×直感」67のパワフルな技術【19】知識はお金で、経験は時間で買う

PRESIDENT BOOKS /PRESIDENT Online スペシャル

著者
横田 尚哉 よこた・ひさや
株式会社ファンクショナル・アプローチ研究所代表取締役社長

横田 尚哉

顧客サービスを最大化させる経営コンサルタント。世界最大企業・GE(ゼネラル・エレクトリック)の手法を取り入れ10年間で総額1兆円の事業改善に乗り出し、コスト縮減総額2000億円を実現させる。「30年後の子供たちのために、輝く未来を遺したい」という信念のもと、そのノウハウを潔く公開するスタイルは各種メディアの注目の的。「形にとらわれるな、本質をとらえろ」という一貫したメッセージから生み出されるダイナミックな問題解決の手法は、企業経営にも功を奏することから「チームデザイン」の手法としても注目が高まっている。著書に『問題解決のためのファンクショナル・アプローチ入門』『ワンランク上の問題解決の技術《実践編》』(ディスカヴァー刊)がある。

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横田尚哉
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時間とお金の効果的な使い方はよく似ています。では、時間を投資した場合とお金を投資した場合で手に入るものが同じかといえば、違います。

たとえば健康です。治療の場面ではお金も瞬間的に効力を発揮します。しかし継続的な健康、つまり予防には時間の投資が必要です。

時間でしか買えないものといえば、経験もそうです。経験と知識はよくワンワードで語られますが、両者は区別して考える必要があります。

知識はお金で買うことができます。本を買えば知識が手に入りますし、本を読んで知識を仕入れる余裕がなければ、専門家にお金を払ってかわりに知識を発揮してもらうこともできます。しかし経験は、自分で汗をかかないと手に入りません。お金を積んでも、人から経験を譲ってもらうことはできないし、借りることもできません。

本を読んで人の経験を追体験することは可能ですが、追体験で入手しているのは経験ではなく知識です。経験は、自分の時間を費やすことでしか蓄積できないのです。

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経験や健康は時間を費やすことでしか蓄積できない

知識と経験は入手できるタイミングにも違いがあります。知識はお金で買えるので、基本的にいつでも入手可能です。しかし、経験はいま、その瞬間でしかできません。過ぎたことを経験することはできないし、未来を先取りして経験することもできないのです。経験できるタイミングは、つねにいまです。

また、知識では人と差別化することが困難です。先に知識を手に入れたとしても、後発が同様にお金で買えてしまうからです。しかし、経験は十分に差別化要因になり得ます。経験は、そのときの時間を投資することでしか入手できないのだから、後発が追いつくことは原理的に不可能。先に経験を積んだほうの勝ちです。

あなたが時間を投資してさえいれば、結果は失敗であってもいいのです。失敗も一つの経験であり、自分の中にストックされていきます。何も経験しない状態より、ずっと価値があります。

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