ポルノを観ることが若返りと筋肉につながる

恋愛は無理でも、配偶者が許すならキャバクラやホストクラブを訪れてみるという方法もあります。お店で働いている世代の違う人との会話は前頭葉を刺激しますし、話術も磨かれます。もちろん素敵な異性と話すと性ホルモンの分泌も促されます。

ついでに言うと、アダルトビデオなどのポルノを観ることも男性ホルモンを増やしてくれます。これは意欲にも筋肉にもよいのですが、高齢者の中には年甲斐もなくと言われて遠慮する人も多いでしょう。

私に言わせれば高齢だからこそ、そういうものに価値があるのです。無駄な遠慮や羞恥心という心のかせを取っ払ったほうが、若返りが可能なのだと認識してほしいと思います。

余計なタブーで自分に枷をはめるほど、残念ながら老化は進んでしまいます。高齢期とはそういう時期なのです。

西欧はとっくの昔にポルノを解禁しています。高齢者が多い日本こそ取り組むべきことなのに、政治家の頭が固すぎるのは残念なことです。

恋愛、風俗、ポルノはちょっと、という人には、病院に行って男性ホルモンを直接補充する治療が手軽で効果てきめんです。私のクリニックでも最もリピーターの多い治療になっています。

また、外見の若返りもおすすめします。若めのファッションに挑戦したり、ボトックス注射でしわを取ったりすると見た目が若返るので気分も明るくなり、意欲も増します。

日本ではボトックス注射どころかカツラまで「反則」のように捉える人がいますが、鏡で見る自分の姿が若返れば、心理的にも内分泌的にもいい影響を与えることは知っておいてほしいと思います。

小さな初体験は前頭葉の老化防止に役立つ

私は週に2回、“初体験”をすることを心がけています。中身にはこだわらず、どんな小さなことでも1回にカウントしています。

たとえば、ランチ用の弁当を初めての店で買ってみる。散歩の途中に知らない路地を通り抜けてみるなど、ささやかなことですが、日常生活の中に初めての体験を意識的に取り入れています。

ラーメン好きの私としては、新しく開店したラーメン店は見逃せません。見つけたら必ず入ってみます。期待していたほどの味ではなかったとしても、それもまたよし、とします。新しい体験には変わりありませんし、その店はまずいということを学習できたわけですから。

ラーメンを食す人
写真=iStock.com/Takatoshi
※写真はイメージです

脳の前頭葉は見知らぬものを見たり、味わったりすると、活発に動き始める性質があります。「新しい体験」や「想定外の出合い」が増えるほど、前頭葉を使う機会が増えていきますので、その分、脳の老化を防ぐことにつながります。

週に2回でも1年間に換算すれば100回になりますから、私の小さな初体験は前頭葉の老化防止に役立っていると信じています。